ドローンの国家資格の取得までの費用は?確実の取得するためのポイント3選

国家資格

ドローンの国家資格制度は2022年12月から始まりました。

費用が気になっているあなたは、どうにかして費用を抑えてドローン国家資格が取れないか?考えていませんか。

2024年8月末時点で、全国で約670校以上のスクールが存在し、価格や付随するサービスもそれぞれ異なっているのが現状です。

これからドローンを始めたい、国家資格を取得したいと思っている人の中には、

  • どれくらいお金が必要なのか?
  • どれくらい時間がかかるのか?
  • どうやって取得すればいいのか?

という悩みや疑問を抱えている人もいるでしょう。

あなたの悩みを、ドローン国家資格専門サイトである当メディアを担当しているライターが解説します。

この記事で紹介する全てにポイントを理解するとスクール費用を余計に払ったり、スクールに通ったが資格が取れなかったり、最悪の事態を避けれるようになります。

必ず最後まで読んで国家資格取得で後悔しないようにしましょう。

■この記事で分かること

  • 国家資格の種類
  • 国家資格取得に必要な費用
  • 損をしない為のポイント

監修者

バウンダリ行政書士法人代表 佐々木慎太郎のプロフィール写真

佐々木慎太郎 バウンダリ行政書士法人 代表

日本屈指のサポート実績を誇る、ドローン法務のプロフェッショナル

2022年の年間ドローン許認可案件は5,300件、登録講習機関のサポート数は100社を突破。

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国家資格の取得には最大100万が必要?!

ドローン国家資格取得の費用は、一概にいくら必要か解答するのは困難です。

理由は、あなたのドローンの経験や状況、スクールに通って取得するか?、独学で取得するか?

取得する方法によって異なります。

下記がドローン国家資格取得のための費用の概略です。

▼費用がかかる項目(目安)

  • 実地試験代 : 22,200円 ~ 最大100万円程度
  • 学科試験代 : 一等9,900円、二等8,800円
  • 身体検査代 : 5,200円 ※車の運転免許証で証明する場合
  • 交付手数料 : 3,000円
  • 合計費用代 : 39,200円 〜 最大100万円程度

特に実地試験には、高額な試験対策が必要な傾向があります。

上記の実地試験代には、登録講習機関と言われるドローンスクールに通った場合の料金も含まれています

登録講習機関の料金については、各スクールで料金がバラバラなので下記の全国平均の表を参考にしてみてください。

22,200円という最低金額は指定試験機関での、一発試験を受験して合格した場合の金額です。

ただし、基本飛行のみの金額です。

限定解除ごとにプラス22,200円ずつ必要になってきます。※一等も二等も同じ金額です。

合格するまで都度、受験が必要なので、不合格になると再度22,200円が必要になります。

「ポイント」

限定解除の料金と再受験は別で費用が必要!

登録講習機関の全校平均価格

これから紹介する価格一覧は、登録講習期間に通った場合の全国平均です。

資格区分価格
一等無人航空機操縦者技能証明経験者308,415円
一等無人航空機操縦者技能証明初学者787,622円
二等無人航空機操縦者技能証明経験者118,018円
二等無人航空機操縦者技能証明初学者304,850円

今までにドローン経験が全くないドローン初心者が、登録講習機関を使って一等取得を目指すと、100万円以上かかる場合があります。

限定解除を必要する場合。追加料金が必要です。

またスクールによっては入校料が必要だったり、修了審査は別料金を請求だったりするので、何に料金が発生するのかは事前によく確認しましょう。

全国平均の金額だけを見るなら二等の初学者を受講して一等を経験者として受講した方がお得ですのでそういった比較もすると損をせずに済みます。

「ポイント」

講習料金はスクール毎で違う!だからスクール選びが大切!

最安値は独学で取得だが、リスクもある

費用を抑えて、ドローン国家資格を取得したい人は独学も1つの選択肢でしょう。

独学とは登録講習機関に通わずに、実地試験を指定試験機関で受験する方法です。

この方法で全てがうまく進めば、下記の内訳の料金で一等ドローン国家資格が取得できます。

  • 実地試験代 : 22,200円
  • 学科試験代 : 一等9,900円
  • 身体検査代 : 5,200円 ※車の運転免許証で証明する場合
  • 交付手数料 : 3,000円

上記の料金を合計すると40,300円です。

独学取得でも上記以外にも下記の費用が発生する可能性があります。

  • ドローンを飛ばす練習場を借りる費用
  • ATTIに対応した試験機の購入やレンタル費用
  • 学科試験対策の教材費
  • 指定試験機関までの交通費
  • 試験に合格するまでの時間

金額だけ見ると、独学で取るを安くて魅力的に感じる人もいるでしょう。

実際に独学で取得を目指したスタッフの声

実際に当サイトのスタッフにも、独学で取得を目指した人もいます。

そのスタッフは、ドローンの知識はあるが、都内に住んでいるので、なかなかドローンを飛ばせていない人間でした。

一等の学科試験は、簡単に合格しましたが、実地試験に非常に時間がかかりました。

スタッフのコメントは「 練習場所の確保と、ATTIモードに対応したドローンを借りて練習するだけかなりお金が発生した

加えて指定試験機関での受験を2回失敗しています。

指定試験機関の受験料と交通費も予想以上に発生したようです。

下記の記事も参考にしてみて下さい。

▶︎ドローン国家資格!独学の落とし穴を回避!合格者が教える対策とは?

費用を抑えたいならドローン国家資格の取得の目的をしっかり考える

ドローン国家資格の費用を抑えて取得したいと思っている人は、もう一度、取得する目的を明確にしましょう。

  • 一等資格は本当に必要なのか?
  • 国家資格を取得して、どうなりたいのか?
  • 二等だけではダメなのか?

ドローン国家資格取得の目的を明確にすれば、余計な費用をかけずにドローン国家資格の取得も可能です。

なんとなくドローン国家資格の取得を考えている人は、ぜひこの後の記事も読んでみましょう。

  • ドローン国家資格の種類
  • ドローン国家資格のメリット
  • 失敗しないドローン国家資格取得のポイント

上記がわかれば、あなたがすすべき道も確実にわかります。

国家資格は2種類の技能証明と3つの限定解除がある!

技能証明は下記の2種類です。

  • 一等無人航空機操縦者技能証明
  • 二等無人航空機操縦者技能証明

ドローンの使用目的を広げるために、限定を解除できる項目が下記の3つです。

  • 25kg未満の解除
  • 昼間の解除
  • 目視内の解除

少し難しいですがそれぞれ特徴がありますので覚えておきましょう。

  • 一等:認証を受けたドローンを使う場合、カテゴリーⅢ飛行が可能になる
  • 二等:認証を受けたドローンを使う場合、カテゴリーⅡ飛行の許可申請の一部が省略される
  • 25kg未満の解除:25kg以上のドローンの飛行が可能になる
  • 昼間の解除:夜間のドローンの飛行可能になる
  • 目視内の解除:目視外でのドローンの飛行が可能になる

「ポイント」

国家資格は2種類でそれぞれ限定解除というのがある!

ドローン国家資格を取得するメリット

ドローン国家資格を取得するメリットはいくつかあります。

このメリットは目指す資格によっても違ってきます。

一等国家資格で限定解除全てを目指す人と、二等国家資格のみを目指す人で異なります。

ここでは、限定解除は考慮せず、一等国家資格を取得した場合と二等国家資格を取得した場合のメリットを紹介します。

二等資格を取得するメリット

まずはドローン国家資格を取得するメリットを紹介します。

  • 飛行申請の簡略化
  • 信頼性の向上
  • 航空法への理解

二等国家資格を取得すると、上記のメリットがあります。

すでに理解している人もいると思いますが、実は民間資格と大きな差がないのが現状です。

1等国家資格を取得するメリット

一等国家資格を取得すると、二等国家資格のメリットに加えて下記のようなメリットがあります。

  • 操縦技術が高くなる
  • キャリアアップに繋がる可能性
  • レベル4飛行が可能になる

一等資格のメリットは詳しく見ていきましょう

操縦技術レベルが上がる

一等国家試験に合格するには、非常に多くの練習時間が必要です。

最低目安でも50時間以上の実地での練習が必要言われています。

練習時間が必要になる理由は、ATTIモードでの操縦が求められるからです。

ATTIモードのドローンは、GPSや各種センサーを切った状態になっているので、少しの風でも流されてしまいます。

その中で操縦が求められるので、操縦技術が非常に高まります。

二等ではATTIモードでの試験もありますが、そこまで難しくないです。

キャリアアップに繋がる

2024年8月時点で取得者数は1000名を少し超える程度です。

ドローン物流はこれから、実証実験が進み、ドローン物流の市場が伸びていくの可能性があります。

その状況下で一等国家資格を持っている人は、今後のキャリアアップに繋がる可能性は十分にあります。

ドローンは空撮以外にもさまざまな分野での活躍が機体されています。

空撮や農業以外のドローンの活用方法をより詳しく見たい人はこちらの記事を参考にしてみて下さい。

▶︎産業用・働くドローンの特徴・活用内容を分野に分けて10選紹介!

レベル4飛行になる

ドローン物流には、レベル4飛行が求められます。だからこそ、一等国家資格が必要になります。

ドローン配送や、レベル4飛行を実施したい人は、一等国家取得を目指しましょう。

逆の考え方をすると、ドローン物流やレベル4飛行に関わる予定がない人は、一等国家資格を取得するメリットは少ないです。

  • 一等国家資格を目指すか?
  • 二等国家資格を目指すか?

この二つで国家資格を取得するまでの費用は大きく変わります。

国家資格の試験は3つの種類がある!

国家資格を取得するには下記の3つの試験に全て合格する必要があります。

  • 「実技試験」
  • 「学科試験」
  • 「身体検査」

各試験の詳細について紹介します。

実技試験について

実技試験は2種類の受験方法があります。

  • スクール(登録講習機関)に通って「修了審査」を受ける場合
  • スクールに通わないで試験だけを受ける「一発試験」で合格を目指す方法

どちらも試験内容は同じですが、一発試験の場合は指定された日時・場所でしか受験できません。

登録講習機関に通う場合、下記の表のように経験者と初学者で受講時間が決まっています。

基本的には、どのスクールに行っても受講時間は同じです。

学科試験について

学科試験は、スクールで取得を目指す人、スクールで通わない人、共に学科試験を合格する必要があるので覚えておきましょう。

学科試験の免除はありません。

CBT試験は各地で毎日開催されており、いつでも受けられるのでドローンに関する知識が定着したタイミングで受験できます。

CBT試験の試験会場は全国300以上あるので、近くの会場で受験すること可能です。

▶︎【参考資料】学科試験の詳細に関してはこちらから

身体試験について

実技と学科が合格すると身体検査を行って国家資格(技能証明)が発行されます。

身体検査といってもクルマの免許を持っている方はそれを提示すればOKです。

ただし、25kg未満の限定解除をされた方は別途指定された項目の身体検査を毎年受ける必要がでてきます。

「ポイント

実地と学科は別々で試験する必要がある!

■確実に国家資格を取得するためのポイント3選

損しないためのポイントを下記の3つに分けて紹介します。

  • 実地試験
  • 学科試験
  • その他のポイント

実技試験でのポイント

ドローンに触ったことが無い方だと、操作に慣れるのに時間がかかりるので講習時間以外にも練習が必要です。

トイドローンを持っていない人は、購入して家でも練習しましょう。

練習用のドローンの選び方で迷っている人や不安な人はこちらの記事も参考にしてください。

▶︎ 練習用ドローンの選び方の3つにポイント

講習の時間は決まっているので、自主練は重要です。

講習以外の時間で実機を使った練習ができるように、追加料金でドローンの貸出しや練習ができたり、安価で場所貸しができるか確認しましょう。

「ポイント」

講習以外でも自分で練習する!

学科試験編でのポイント

学科試験対策ポイントは3つです。

国交省のHPから「教則」をダウンロードして読み込もう

試験問題の答えは必ず教則の中から出題されます。

教則にはドローンを飛ばすために、必要な情報やルールが記載されています。

試験を合格するために読み込むためではなく、ドローンを飛ばすために覚えましょう。

▶国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」

ポイント
1

とにかく問題をたくさん解きましょう

特に二等の学科試験は時間がありませんので問題になれておくことは重要です。

【国家試験対策 練習問題300】は行政書士の先生が監修した問題集。

ドローン国家試験を受験した人の中で、一番多くの人が使った問題集です。

300問もあるので幅広い問題に対応しています。

ポイント
2

一等試験は計算問題の対策が必須

YouTubeで詳しく説明してくれている動画がありますのでおすすめです。

問題には、それぞれパターンがあり、公式を覚えれば難易度は高くありません。

解き方を理解するためには、YouTubeなどの動画を利用した方が、理解度が増します。

おすすめのYouTube動画は、「ドローン国家試験対策ウカルン」です。

ポイント
3

その他のポイント

ドローンは国家資格を取ってもすぐに飛ばせるわけではなく、ドローンを購入してからやらないといけないことがたくさんあります。

ドローンを飛ばすための、サポートをしてくれるスクールか、どうかは非常に重要なポイントです。

実際に一等まで取ったのに許可の取り方が分からないという人はたくさんいて、機体登録や許可申請について教えてもらうためにまたお金を払って、、、なんて話はよくあります。

スクール選びのポイントについてはこちらの記事で解説していますので参考にしてみてください。

▶︎【決定版】これで失敗しない!ドローンスクール選びで注意すべき5つのポイント

「ポイント」

その後のサポートがあるか確認する!

国家資格ではなくて民間資格の選択肢は?

ドローン初学者であれば、国家資格の前に民間資格を取得する意味もあります。

ただし、今後の国の動向を見ると、将来的は国家資格の取得がおすすめです。

ここではドローン民間資格を取得してもよい理由を3つ紹介します。

  • 登録講習機関に通うときに、経験者枠として通学できる
  • ドローンを飛ばすための知識が身についている
  • 民間資格の効力が無くなる前に取得した方が良い

それぞれの内容をチェックしていきましょう!

登録講習機関に通うときに、経験者枠として通学できる

上記にて登録講習機関の平均価格を紹介しました。

ドローン経験者とドローン初学者では、数十万円の差があります。

民間資格によっては、数万円を取得できるので、民間資格を先に取った方がお得になる場合があります。

スクールによりますが、民間資格取得の卒業生には、国家資格をよりお得に受験させてくれるスクールもあります。

ドローン国家資格を少しでも費用を抑えて確実に取得したい人は、民間資格の取得がおすすめです。

ドローンを飛ばすための知識が身についている

民間資格でも、知識を問う試験があったりします。

その試験に合格しないと、民間資格が発行してもらえないです。

試験の合格の為に、ドローンを飛ばす前にすべき準備や航空法ルールを学習します。

ドローン飛ばすルールが頭に入った状態のため、国家資格を受験する際も、民間資格で学習した内容が役に立ちます。

民間資格の効力が無くなる前に取得した方が良い

今後2025年までに民間資格の効力が減る話が国土交通省から発表されています。

長期的な目線で見ると、国も国家資格制度にしたいという思いもあると言えるでしょう。

現状では、民間資格も10時間以上の飛行の証明や、許可申請の簡略化に役に立ちます。

ドローンを始めたばかりだけど、国家資格を目指したい人は、先に民間資格を取得してもメリットはまだあると言えるでしょう。

費用が抑えたいならスクールがおすすめ

費用が抑えたいがために、独学で国家資格取得を目指す人もいます。

ドローンの操縦技術や知識に自信がある人であれば、独学でも問題ないでしょう。

ドローンを初めて間もない人は、スクールに通った方が取得が早いでしょう。

理由は下記の3点です。

  • ドローン操作に癖がつく前に、指導してもらえるから
  • 練習場所が確保できるから
  • いつもの場所で試験が受けれるから

スクールによっては自主練の場合でも、費用が発生するスクールがあります。

注意は必要ですが、入学前にしっかりと確認をしましょう。

スクール探しに迷ったらぜひ「ドローン国家資格ナビ 」で気になるスクールを検索してみて下さい

まとめ

今回は「ドローンの国家資格取得で損しないためのポイント」について紹介してきました。

登録講習機関は学科についても教えてくれるので初学者の人にとっては必要な場所です

各スクールの料金体系はバラバラなのでよく調べる必要があります。

損をしないためのポイント、その他のポイントはよく読んで、無駄な出費をしないように気を付けましょう。

今後もドローン国家資格に関する情報や、ドローンに関する有益情報を発信していくので、ブックマークしておいていただければ幸いです。

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