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情報発信ブログBy 株式会社Tech Drone

ドローン飛行前点検は出来ている?チェックすべき項目を紹介!

基礎知識法規制
  • ドローンの飛行前点検は義務なの?
  • 飛行機の飛行前点検で何をチェックする?
  • ドローンの点検はいつ実施するの?

「ドローンの点検の大切さはわかるけど、どうやって点検すればかわからない」

きっと今のあなたもこんな風に思っているでしょう。

この記事では、飛行前点検の必要性や具体的な手順から、ドローンに関する知識の重要性について詳しく解説します。

この記事を読めば、あなたの点検の必要性を理解して、点検の手順を完璧に理解できるようになります。

飛行前点検を理解して、一緒に安全で楽しいフライトを目指しましょう。

ドローンは、飛ばすあなたが、点検を行う必要があります

正しく点検ができるようにぜひ最後まで読んでください!

*OPENをタップすると、目次が開きます。

ドローン飛行前点検とは、必要不可欠な作業

ドローンは航空法によって、飛行前点検の実施が定められています。

飛行前点検とは、ドローンを飛ばす前に行う必要不可欠な安全確認作業です。

なぜ飛行前点検が必要なのか?

機体の安全性を確認し、飛行中の事故やトラブルを未然に防ぐためにドローンの飛行前点検は必要です。

ドローンは精密な機器であり、多くの部品やシステムが連動して動作します。

各機器が正しく機能しなければ、飛行中にトラブルが発生し、重大な事故に繋がる可能性があります。

したがって、飛行前に機体の状態を確認し、必要な整備や調整が不可欠です。

飛行前の日常点検や、点検整備を行った内容は、飛行日誌へ必ず記録しましょう。

飛行日誌には以下の記録が含まれます。

  • 飛行記録
  • 日常点検記録
  • 点検整備記録

飛行日誌のアプリを使うと、手軽に記録が出来るのでおすすめです。

おすすめ飛行日誌アプリ

無料で使えるプランもあり、気軽に利用可能なFwriteDown。

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飛行前点検を怠るとどうなるか?

飛行前点検を怠ると、墜落や制御不能などの重大な事故につながります。

ドローンの制御不能は第三者に危害を及ぼす恐れも高くなり、点検を怠るのは大変危険な行為です。

更には航空法に基づき、飛行前点検を怠った場合には、罰則が科せられます。

特定飛行を行う際に飛行日誌を備えない、飛行日誌に記載すべき事項を記載しない又は虚偽の記載を行った場合、航空法第157条の11に従い、10万円以下の罰金。

無人航空機飛行マニュアルに記載がある

無人航空機飛行マニュアルには、飛行前点検の重要性と具体的な手順が、詳しく記載されています。

例えば、各部のチェックリストや点検の頻度、異常時の対応方法などです。

飛行前には、以下の点について機体の点検を行います。

  • 各機器は確実に取り付けられているか?
  • 発動機やモーターに異音はないか?
  • 機体に損傷やゆがみはないか?
  • 燃料の搭載量又はバッテリーの充電量は十分か?
  • 通信系統、推進系統、電源系統及び自動制御系統は正常に作動するか?

無人航空機飛行マニュアルに従い、ドローンの安全な運用が必要です。

飛行マニュアルは、国土交通省のサイトに掲載があります。

飛行の形式に応じたマニュアルを選択しましょう。

▶︎ 【国土交通省資料】無人航空機飛行マニュアル

国家資格試験の内容にも含まれている

ドローンの国家資格試験でも、飛行前点検の知識と実技が問われます。

飛行前点検は、安全な飛行の実現に必要なスキルとして位置付けられているためです。

実地試験では、下記を実施します。

  • 作動前点検
  • 点検結果の記録

試験内容は、口述で点検項目のチェックと結果の記録です。

項目のチェックや日常点検記録への記載漏れ、若しくは誤りが一つでもあ った場合、10点が減点されます。

実地試験は100点満点からスタートし、減点方式の採点です。

実地試験の飛行前点検で間違えると10点の原点。

点検ができない人は国家資格の合格もできません。

試験に合格するには、点検手順を理解し正確に実施できる能力が求められます。

国家資格の合格は、実技や口述試験の対策だけでは合格できません。

ドローン国家資格に関して下記の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみて下さい。

▶︎ ドローン国家資格の全て!合格までのロードマップ

国家資格の試験にも出題されるのですね。

10点の減点は大きい。何をやればいいか、しっかり確認しましょう。

飛行前点検はどうやればいいの?

ドローンを安全に飛ばすために、飛行前の点検はとても大切です。

決められた順番通りに、一つずつ丁寧に確認していきましょう。

下記にて点検の順番を解説します。

手順を解説

飛行前点検の手順は、無人航空機飛行マニュアルの1-1(1)に詳細に記載されています。

具体的には、以下の項目を確認します。

機体に損傷や汚れの付着の確認

まずは機体全体を目視で確認します。

目で見るだけではなく、手にとってあらゆる角度からドローンを確認しましょう。

この時に、機体登録記号に汚れや剥がれがないか、確認して下さい。

STEP
1

各機器の取り付け状態(ネジの緩みや脱落がないか)

ネジやコネクタを実際に手で触れて緩みがないか、しっかりと締められているかを確認します。

ケーブルも断線や接続不良がないか、コネクタ部分がしっかりと接続されているかを確かめましょう

STEP
2

プロペラの損傷や歪みの確認

プロペラ一枚一枚を手で触りながら、歪みや破損がないかを確認します。

プロペラはドローンのフライトで重要です。

電源をつける前は、必ず点検をしましょう。

STEP
3

バッテリーの充電状態

プロポの電源をつける前に、ドローンのバッテリーやプロポのバッテリー残量を確認しましょう。

両方ともバッテリー残量に問題なければ、電源をつけます。

バッテリー残量が70%を切っている場合は、違うバッテリーに交換が必要です。

電源をつける順番も決まっており、プロポから機体の順番で電源をつけてます。

STEP
4

通信系統や自動制御系統の正常動作

電源をつけてもまだ飛ばせません。

プロポの画面が見ながら、GNSSに数を確認したり、リターントゥホームが正常に設定されているか確認します。

加えてリモートIDも、しっかりインポートされているか確認も必要です。

STEP
5

発動機やモーターの異音の確認

ここまでやって飛ばす直前まできました。

プロポで操作しながら、モーターが問題なく回転するか?モーターから異音が聞こえないか確認をします。

異常がなかった場合は、離陸が可能です。

STEP
6

操作の健全性

ドローンを少し上昇させた後は、ドローンが指示通り動くか、確認します。

エルロン・ラダー・エレベーター・スロットル。

各操作に問題がないことをチェックしましょう。

STEP
7

点検時は目視だけではなく、次の記録表を準備し、チェック漏れがないように注意します。

国家資格を受験する人は、この一連の流れを覚える必要があります!

点検・整備記録表を作成

飛行前点検の結果は、飛行日誌の中の点検・整備記録表に記載し、管理が必要です。

この記録は、後々のトラブル発生時に原因を特定する手がかりとなり、点検の実施状況を証明する資料ともなります。

記録する項目が書かれた(様式1)飛行記録 (様式2)日常点検記録は、以下の「無人航空機の飛行日誌の取扱要領」に掲載があります。

どの様な項目があるのか、飛行の前に一度目を通しておきましょう。

【国土交通省資料】無人航空機の飛行日誌の取扱要領

各種キャリブレーションを実施

飛行前には、機体の各種キャリブレーションを行いましょう。

キャリブレーションは、計測数値の正確性を高めるために欠かせない作業です。

例えば、コンパスやIMUのキャリブレーションを行い、正確な位置情報と飛行安定性を確保します。

以下は、DJIのドローンについてのコンパスキャリブレーションについて書かれています。

どの様な作業が必要か、確認してみましょう。

【DJIヘルプセンター】コンパスキャリブレーション操作ガイド

様式に沿って点検を行えば僕らにも、できそうですね!

点検前に不備があった場合

点検中に不備や異常を発見した場合には、適切な対応が求められます。

状態に応じて、以下の対応を行いましょう。

部品の交換

異常が見つかった部品は、すぐに交換する必要があります。

特にバッテリーやプロペラなどの消耗品は、定期的な交換が推奨されます。

使用頻度が少なくても、プロペラのヒビや変形には注意が必要です。

また、バッテリーの膨張も劣化のサインです。

バッテリーのトラブルや、管理方法を確認したい人は、以下の記事がおすすめです。

▶ ドローン飛行を安全に!バッテリーの種類と管理法を徹底解説

飛行の中止を判断する

重大な不備が確認された場合、飛行を中止する判断が求められます。

無理に飛行を続けると、事故のリスクが高まるため、安全を最優先に考えましょう。

また事故を起こした際に、不備があったにもかかわらず、隠蔽したりすると、罰せられる事があります。

事故等の報告をしない又は虚偽の報告を行った場合、航空法第157条の10第2項に従い、30万円以下の罰金。

メーカーへ修理依頼

自分で対応できない不具合が発見された場合は、速やかにメーカーや専門の修理業者に依頼しましょう。

適切な修理を受けることで、再び安全に飛行できる状態を取り戻せます。

優先すべきは「飛行」ではなく、「安全」です。

点検しない飛行は、本当に危険。実際にドローンの事故も多数、発生しています。

点検はもちろん、ドローンの事故について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてみて下さい。

▶︎ドローン事故と重大インシデント!報告例から学び信頼ある安全運航につなげる

飛行前に機体以外の確認すべきポイント

ドローン飛行前には、機体以外にも確認すべきポイントがいくつかあります。

飛行計画の通報確認

飛行計画は、国土交通省のドローン情報基盤システム(DIPS2.0)に通報する必要があります。

特定飛行の場合は、事前に飛行計画を通報することが法律で義務付けられています。

特定飛行でない場合も、報告が推奨されています。

飛行空域及び周辺の状況確認

飛行空域や周辺の状況を確認し、他の航空機や無人航空機が、飛行していないかを確認します。

あなたの周りにも、人が接近していたり、障害物が無いか確認しましょう。

また、飛行経路下に第三者がいないことも確認します。

天候の確認

飛行前には、天候や風速を確認します。

雨天や強風時には、飛行を中止の判断が必要です。

スマホにお天気情報アプリを入れておくと便利です。

オススメお天気アプリ

言わずと知れたYahoo!のお天気情報、気象情報全般の把握が可能です。

▶ Yahoo!天気・災害

特に風速について高度に応じた情報収集ができ人気があるのがWindyです。

▶︎ Windy(iOS版)

▶ Windy(Android版)

天気以外にもドローンを飛ばすために使える便利なアプリはたくさんあります。

ドロナビがオススメするアプリを別記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみて下さい。

▶︎ ドローンを飛ばせる場所をアプリで簡単チェック!おすすめアプリ11選

緊急用務空域の指定の確認

飛行予定の空域が緊急用務空域に指定されていないかを確認します。

緊急用務空域では、ドローンの飛行が制限されるため注意が必要です。

国土交通省が緊急用務空域を指定した場合には、インターネット等で公示されます。

以下は、Xで公示された例です。

確認する事が多いですが、

これらも、リスト化しておくと良いですね。

ドローンを安全に飛ばすには知識が必要

ドローンの安全な運用には、豊富な知識とスキルが必要です。

以下に、情報を得る事例を紹介します。

国家資格の取得を目指す

「無人航空機操縦士技能証明」などの国家資格取得を目指す過程で、専門的な知識と技能を習得できます。

これにより、より安全かつ効果的なドローン運用が可能です。

国家資格について、これから取得を目指す人は、以下の記事を参考にしてください

▶ ドローン国家資格の試験内容から免許取得まで!合格者が全て語る

また、国家資格の出題問題集なども、知識を定着させるには有効です。

【ドローン国家資格】問題集300

ドローン仲間を作る

ドローンに興味ある人や専門家とのネットワークを構築すれは、情報交換や技術向上の機会が増えます。

コミュニティやセミナーへの参加も有効です。

書籍などにはない、現場経験の中から得られるリアルな情報は、コミュニティの強みです。

  • 経験者からの学び
  • 情報共有
  • 問題解決

コミュニティに興味がある人には、ドロビジがおすすめです。

常に最新情報を収集する

法規制や技術の進歩など、ドローンを取り巻く環境は常に変化しています。

国土交通省のウェブサイトや、ドローン関連のニュースサイトなどから、最新情報を継続的に収集することが重要です。

情報収集の際には、まず一次情報である国土交通省のサイトを活用しましょう。

一次情報は、情報源から直接得られる情報であるため、その信頼性が高いです。

二次情報や三次情報は、元の情報が解釈や再解釈を経て変化する可能性があります。

▶︎ 国土交通省のサイト

一人で学習するのは、労力が必要。

頼れる仲間作りも重要ですね!

まとめ

この記事では、ドローンの飛行前点検について解説しました。

主なポイントは以下です。

  • 飛行前点検の必要性
  • 飛行前点検の具体的な手順
  • 飛行前点検を怠るリスク

ドローンの飛行前点検は、安全な運用の要となる重要な作業です。

機体の状態確認だけでなく、周辺環境や法規制の理解も含めた総合的な準備が必要です。

また、国家資格の取得やコミュニティへの参加を通じて、常に最新の情報を収集し、安全なドローン操縦を心がけましょう。

常に安全を最優先に考え、責任ある飛行の心がけが、ドローン操縦者には求められます。