ドローン国家資格の取り方の全てを公開!合格までのロードマップ

空を自由に飛び回るドローン。
趣味の空撮から、物流、点検、農業といったビジネス利用まで、その可能性はどんどん広がっていますね。
- 「ドローンをもっと本格的に飛ばしたい!」
- 「仕事でドローンを使うなら、ちゃんとした資格は必要?」
- 「国家資格は取得した方がいいの? 」
そうお考えのあなたにとって、ドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明」は、今まさに知っておくべき重要なキーワードです。
しかし、同時にこんな疑問や不安も感じていませんか?
- 「国家資格って、なんだか難しそう…」
- 「何から準備すればいいの?」
- 「費用は結局いくらかかるんだろう?」
この記事を読めば、あなたの悩みはスッキリ解決します。
ドローン国家資格の全体像から、取得までの具体的なステップ、費用、そして気になる疑問点まで、どこよりも分かりやすく、丁寧に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたは…
- 国家資格(一等・二等)の違いやメリットがはっきり理解できます。
- ドローンスクールと独学、自分に最適な取得方法が見つけられます。
- 合格に必要な試験の内容と対策が具体的にわかります。
- かかる費用と期間の目安、費用を抑えるヒントが得られます。
- 資格取得後の仕事や活用方法までイメージできるようになります。
国土交通省の公式情報は正確ですが、少し専門的で分かりにくい部分もありますよね。
この記事では、難しい言葉をできるだけ避け、わかりやすくお伝えできるようにを心がけました。

さあ、ドローン国家資格取得への第一歩を、この記事から踏み出しましょう!
この記事では国家資格の取り方を網羅的に解説。目次のOPENをタップして情報を確認しましょう!
- 1. ドローン国家資格とは?取得するメリットと最新情報
- 1.1. 【特に重要!】2025年12月5日以降の変更点
- 1.2. なぜ今、ドローン国家資格を取得すべきか?法改正と4つのメリット
- 2. ドローン国家資格の種類:一等と二等の違いを知ろう
- 2.1. 【二等無人航空機操縦士(二等資格)】~まずはここから!基本の資格~
- 2.1.1. 二等無人航空機操縦士資格はこんな人におすすめ
- 2.2. 【一等無人航空機操縦士(一等資格)】~より高度な飛行へ!上位資格~
- 2.2.1. 一等無人航空機操縦士資格はこんな人におすすめ
- 2.3. どちらを選ぶべき?
- 3. 国家資格がないとどうなる?知っておきたい規制と罰則
- 3.1. 飛行が制限されるエリアと飛行方法
- 3.2. もしルールを破ったら? 厳しい罰則も
- 4. 民間資格との違いは?国家資格の優位性
- 4.1. 結論:これからは国家資格がスタンダードに
- 4.2. 民間資格はもう無駄になる?
- 5. ドローン国家資格の取り方を徹底解説!取得までの全ステップ
- 5.1. 受験資格について:年齢、国籍、飛行経験は?
- 5.2. 【重要】技能証明申請者番号の取得方法【DIPS 2.0】
- 5.3. ドローン国家資格の取得方法は2つ:スクールに通うか、独学で挑戦するか
- 6. ドローンスクールで国家資格取得:費用、期間、メリット・デメリット
- 6.1. ドローンスクールに通うメリット:効率学習、実技免除、最新情報、仲間
- 6.2. ドローンスクールのデメリット:費用、時間、スクール選びの難しさ
- 6.3. 後悔しない!ドローンスクールの選び方:6つの比較ポイントと注意点
- 7. ドローン国家資格を独学で取得:費用、期間、メリット・デメリット
- 7.1. 独学でドローン国家資格を目指すメリット:費用を抑え、自分のペースで
- 7.2. 独学でドローン国家資格を目指すデメリット:情報収集、練習場所、モチベーション維持の壁
- 7.3. 独学合格のポイント:効果的な勉強方法とおすすめ教材・ツール
- 8. ドローン国家資格の試験内容を徹底解説!合格に必要な3つの試験
- 8.1. 1. ドローン国家資格の学科試験:知識が問われる最初の関門
- 8.2. 2. ドローン国家資格の実地試験:操縦技術と安全意識が試される
- 8.2.1. 試験の流れ(5段階評価)
- 8.2.2. 合格のポイント
- 8.2.3. 最重要ポイントは「安全確認」です。
- 8.2.4. 実技は「正確・丁寧・落ち着いて」やりましょう。
- 8.2.5. 練習と慣れは必須。
- 8.3. 3. ドローン国家資格の身体検査:安全な操縦のための身体的条件
- 8.3.1. チェックされる主な項目
- 8.3.1.1. 視力
- 8.3.1.2. 色覚
- 8.3.1.3. 聴力
- 8.3.1.4. 運動能力
- 8.3.2. 受検方法(以下のいずれかを選択)
- 8.3.3. ちょっとした注意点
- 9. ドローン国家資格の試験日程と会場:最新スケジュールと予約方法
- 9.1. ドローン学科試験:ほぼ毎日、全国のテストセンターで受験可能!
- 9.1.1. 試験日はいつ?実施されているの?
- 9.1.2. 試験会場はどこ?
- 9.1.3. 予約・受験の流れ
- 9.2. ドローン実地試験(独学の場合):日程・会場は限定的、早めの確認を
- 9.2.1. 試験日程・会場は限られる
- 9.2.2. 予約方法
- 9.2.3. 【重要】スクールなら実地試験は免除
- 10. ドローン国家資格の費用はいくら?総額と内訳、費用を抑える方法
- 10.1. 1. ドローンスクール(登録講習機関)に通う場合の費用相場と内訳
- 10.2. スクール費用はどれくらいかかる?(費用相場)
- 10.3. スクールは何にお金がかかっている?(費用の内訳例)
- 10.3.1. 受講料本体
- 10.3.2. 入学金
- 10.3.3. 機体使用料(レンタル料)
- 10.3.4. 保険料
- 10.3.5. その他
- 10.3.6. 【重要!】追加費用を必ずチェック!
- 10.4. 2. 独学で挑戦する場合にかかる費用
- 10.4.1. 教材費
- 10.4.2. 練習機材費
- 10.4.3. 練習場所代
- 10.5. 3. 国(指定試験機関など)に支払う手数料【スクールも独学も共通】
- 10.6. 主な国の手数料(2025年4月時点の税込金額)
- 10.7. 【ケース別】費用の内訳例
- 10.8. 4. 【費用を抑える裏ワザ】補助金・助成金情報をチェック!
- 10.9. どんな制度があるの? 代表的な例
- 10.9.1. 人材開発支援助成金(厚生労働省)
- 10.9.2. 地方自治体独自の補助金・助成金
- 10.9.3. ひとり親家庭向けの支援(自立支援教育訓練給付金など)
- 10.9.4. 補助金を利用するときの注意点
- 11. ドローン国家資格取得後の活用方法・仕事
- 11.1. 資格を活かせる仕事・分野:レベル4飛行から測量、点検、農業、空撮まで
- 11.1.1. 【一等資格が真価を発揮!】レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)関連
- 11.1.2. 測量・建設分野
- 11.1.3. 点検分野(インフラ・設備・建物)
- 11.1.4. 農業分野
- 11.1.5. 空撮・映像制作分野
- 11.1.6. その他
- 11.2. キャリアアップの可能性と将来性:成長分野で活躍する
- 12. ドローン国家資格の有効期限と更新方法について
- 12.1. 資格の有効期間は「3年間」
- 12.2. 更新はどうやってやるの? 簡単2ステップ
- 12.3. 更新手続きで気をつけるポイント
- 13. ドローン国家資格に関するQ&A【よくある質問】
- 14. ドローン国家資格の取り方まとめと、あなたが次に取るべきステップ
- 14.1. この記事のポイントおさらい
- 14.1.1. 国家資格とは?
- 14.1.2. なぜ取るべき?
- 14.1.3. 民間資格との違いは?
- 14.1.4. どうやって取る? 2つのルートがある
- 14.1.5. 取得までの基本的な流れ
- 14.1.6. 試験内容は?
- 14.1.7. 費用はどれくらい?
- 14.1.8. 更新は必要?
- 14.2. あなたが「まず」やるべきこと:技能証明申請者番号の取得!
ドローン国家資格とは?取得するメリットと最新情報

「ドローンの免許」や「国家ライセンス」として話題になっているこの資格。
正式名称は「無人航空機操縦者技能証明」と言います。
あなたがドローンを安全に飛ばすために必要な知識やスキルを持っていることを、国(国土交通省)が公式に証明してくれるものです。
自動車でいう運転免許証のような、公的な資格だとイメージすると分かりやすいでしょう。
この制度は、ドローンがもっと安全に、もっと広く社会で活用されることを目指して、改正された航空法に基づき2022年12月5日にスタートしました。
ドローンが色々な場面で使われるようになるにつれて、「操縦する人のレベルを国がしっかり保証する必要があるよね」という考えから生まれた制度です。
ひとつ注意点!
この資格は、一度取得したら永久に有効なわけではありません。
有効期間は3年間と定められており、資格を維持するためには更新手続き(講習の受講など)が必要です。
さらに、ドローンに関するルールは常にアップデートされています。
例えば、学科試験の内容が最新の法律に合わせて変わったり、安全な運航をより強く促すために違反点数制度が導入されたりしています(2025年2月施行)。
【特に重要!】2025年12月5日以降の変更点
これまで、一部の民間資格を持っていると、特定の飛行許可申請手続きが簡単になるというメリットがありました。
しかし、2025年12月5日以降、この民間資格による申請簡略化は廃止される予定です。
これは、「今後は国家資格をドローン操縦のスタンダードにしますよ」という国の明確な方針の表れです。
このことからも、国家資格の重要性は今後ますます高まっていくと考えられます。
なぜ今、ドローン国家資格を取得すべきか?法改正と4つのメリット
「国家資格ができたのは分かったけど、本当に取る必要ある?」と感じる方もいるかもしれませんね。
確かに、全てのドローン飛行にこの資格が必須というわけではありません。
しかし、特にドローンを積極的に活用したいと考えているなら、国家資格を持っていることには、非常に大きなメリットがあります。

面倒な飛行許可申請の手間が大幅に減る可能性が!
通常、ドローンを人口が密集している地域(DID)の上空や夜間、自分の目で見えない範囲(目視外)などで飛ばすには、事前に国土交通省へ許可や承認の申請が必要です。
これが結構、時間と手間がかかる作業なのですが…。
国家資格(特に二等以上)を持っていると、機体の安全性が認証されているなどの一定の条件を満たせば、特定飛行の申請手続きの一部が不要になったり、提出書類が少なくなったりします。
飛行前の準備にかかる時間と労力を大幅に節約できるのは、とても大きな利点です。
国家資格だけでは、簡略化されない点が注意点です。
もっと難易度の高い飛行に挑戦できる!
特に「一等資格」を取得すると、「レベル4飛行」と呼ばれる、街中など人がいるエリアの上空を目視外で(補助者なしで)飛ばすことが可能になります。
別途、使用するドローンが国の安全基準を満たしていることの証明=機体認証なども必要です。
これは、ドローンによる荷物の配送や、より広範囲のインフラ点検といった、これまで実現が難しかったドローン活用への扉を開くものです。
ドローンを使った新しいビジネスを考えている方にとっては、非常に魅力的なメリットと言えるでしょう。
あなたのスキルと知識の「公的な証明」になる!
国が認めた資格を持っていることは、あなたが「安全にドローンを操縦できる知識と技術を持っている」客観的な証明になります。
これは、ドローン関連の仕事を探す際や、クライアントに安心感を与える上で、大きな信頼に繋がります。
「国家資格を持っています!」と自信を持って言えるのは強みです。
最近では企業によっては、国家資格の保有を採用の条件とする会社も増えてきています。
将来を見据えた堅実な選択(法改正への対応)
先ほども触れた通り、2025年12月5日以降は、飛行許可申請の簡略化は国家資格保有者に限定されます。
民間資格だけでは、これまでのようなメリットは受けられなくなります。
将来的に、ドローンを規制にしっかり対応しながらスムーズに運用していくためには、国家資格の取得がスタンダードになると考えられます。
このように、国家資格は、手続きの簡略化から、より高度な飛行の実現、そして社会的な信頼獲得まで、多くのメリットをもたらしてくれるのです。
ドローン国家資格の種類:一等と二等の違いを知ろう

ドローンの国家資格には、「一等」と「二等」の2つのレベルがあります。
どちらを選ぶべきかは、あなたが「ドローンで何をしたいか」によって決まります。
それぞれの違いをしっかり理解して、自分に必要な資格を見極めましょう。
項目 | 二等無人航空機操縦士 (二等資格) | 一等無人航空機操縦士 (一等資格) |
---|---|---|
位置づけ | 国家資格のスタンダード | より高度な知識・技術を証明する上位資格 |
可能な主な飛行 | レベル3飛行まで (人がいないエリアでの目視外飛行など) | レベル4飛行が可能 (人がいるエリアでの目視外飛行など) |
申請が不要になる飛行例 (条件付き) | 人口集中地区、夜間、目視外、人・物から30m未満など | 二等より範囲が広い |
おすすめの人 | 趣味、農業、測量、点検、空撮など一般的な活用 | 都市部での配送、広範囲なインフラ点検、災害対応、大型機操縦 |
【二等無人航空機操縦士(二等資格)】~まずはここから!基本の資格~
二等資格は、国家資格の基本的なレベルと考えられています。
この資格があれば、「レベル3飛行」まで、つまり人がいないエリアでの目視外飛行(補助者なし)などが、よりスムーズに行えるようになります。
二等資格でできること・メリット

特定の飛行での許可・承認申請が楽に
人口集中地区(DID)上空、夜間飛行、目視外飛行、人や物から30m未満の飛行などを行う際に、機体認証など一定の条件を満たせば、個別の許可・承認申請が不要になる場合があります。
ただし、空港周辺や高さ150m以上など、別途許可が必要な飛行もありますので注意が必要です
幅広い分野で活用可能
趣味での安全な飛行はもちろん、農業での農薬散布、建設現場での測量や進捗管理、インフラ点検(屋根、ソーラーパネルなど)、空撮ビジネスなど、多くの一般的なドローン活用シーンで役立ちます。
二等無人航空機操縦士資格はこんな人におすすめ
- 趣味でドローンを安全に、もっと自由に楽しみたい方
- 農業(農薬散布、生育調査など)でドローンを活用したい方
- 建設現場での測量や進捗管理を効率化したい方
- 屋根やソーラーパネルなどの点検を行いたい方
- 空撮を仕事にしたいと考えている方
【一等無人航空機操縦士(一等資格)】~より高度な飛行へ!上位資格~
一等資格は、二等よりもさらに高度な知識と技術を証明する資格です。
最大の特徴は、「レベル4飛行」が可能になる点です。
一等資格でできること・メリット

レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)
街中など、人がいるエリアの上空を、補助者なしで目視外飛行ができます。
別途、第一種機体認証などが必要です。
ドローンを使った荷物配送や街中での建物点検などが該当します。
許可・承認申請の簡略化
二等資格と同様に、許可などが不要になる飛行の範囲が広がります。
ただし資格所有者が、機体認証されたドローンの操縦時に限る
一等無人航空機操縦士資格はこんな人におすすめ
- 都市部でのドローン配送事業に関わりたい方
- 橋梁や送電線といった、より広範囲で複雑なインフラ点検を行いたい方
- 災害発生時など、緊急性の高い場面でドローンを活用したい方
- 大型の産業用ドローン(測量用、物資輸送用など)を扱いたい方
どちらを選ぶべき?
まずは、あなたがドローンを使って何を実現したいのかを明確にしましょう。
- 「レベル4飛行が必要か?」
- 「レベル3飛行でできることは何か?」
この2点が、一等と二等を選ぶ際の大きな判断基準になります。
もし迷う場合は、まずは二等資格を取得し、必要性を感じたら一等資格へステップアップする、という進め方も賢い選択です。
国家資格がないとどうなる?知っておきたい規制と罰則

「趣味でちょっと飛ばすだけだから、資格はいらないかな?」と思うかもしれません。
確かに、全ての飛行に国家資格が必須というわけではありません。
しかし、資格がない場合、ドローンを飛ばせる場所や方法には厳しい制限があります。
これは、ドローンに関わる全ての人と、周囲の安全を守るため、日本の航空法などで細かくルールが定められているからです。
飛行が制限されるエリアと飛行方法
許可・承認が必要な飛ばし方
国家資格(特に二等以上)があれば、機体などの条件もありますが、上記の制限の一部が緩和され、許可・承認申請が不要になる場合があります。
しかし、資格がない場合は、これらの場所や方法で飛ばすためには、原則として事前に国土交通省から個別に許可や承認を得なければなりません。
少しドローンを勉強された人だと、「包括申請」という言葉を聞いたことある人もいるでしょう。
資格がないとこの包括申請の取得が大変、難しいです。
もしルールを破ったら? 厳しい罰則も
「ちょっとくらいなら大丈夫だろう」という軽い気持ちでルールを破ってしまうと、厳しい罰則が科される可能性があります。
- 飛行禁止空域での無許可飛行: 50万円以下の罰金
- 禁止されている方法での無許可飛行: 50万円以下の罰金
- 飲酒しての操縦: 1年以下の懲役または30万円以下の罰金
実際に無許可飛行などで摘発されるケースも増えています。
自分自身と周りの安全を守り、安心してドローンを楽しむためにも、ルールをきちんと理解し、必要であれば国家資格の取得を検討することが非常に大切です。
民間資格との違いは?国家資格の優位性

ドローンの資格というと、これまではドローンスクールなどが独自に発行する「民間資格」が主流でした。
新しくできた「国家資格」とは具体的に何が違うのでしょうか?
これから目指すならどちらが良いのでしょうか?
一番の違いは「法的な位置づけ」と「できること」です。
項目 | 国家資格 | 民間資格 |
---|---|---|
発行元・根拠 | 国(国土交通省) / 航空法 | スクール・団体 / 独自の基準 |
法的な効力 | あり(公的な資格) | なし |
飛行許可申請での扱い | 条件付きで不要・簡略化 | 2025年12月4日まで一部で簡略化可、以降は不可か? |
飛行レベル | 一等ならレベル4飛行が可能 | レベル4飛行は不可 |
信頼性 | 国のお墨付きで高い、ビジネスで有利 | 団体により異なる |
将来性 | 今後のスタンダード、価値が高まる | 基礎知識の証明、国家資格へのステップとしては有効 |
結論:これからは国家資格がスタンダードに
最も大きな違いは、やはり飛行許可申請における扱いの変化です。
2025年12月5日以降、申請手続きをスムーズに行うためには、国家資格が実質的に必須となります。
民間資格だけでは、このメリットは受けられなくなってしまうのです。
民間資格はもう無駄になる?

いいえ、そんなことはありません。
民間資格にも、以下のような役割は引き続きあるでしょう。
- ドローン操縦の入門として
- 基礎的な知識・スキルの証明として
- 特定の分野(例:農業用ドローン)に特化したスキルの証明として
- 国家資格取得の際に「経験者」として扱われ、スクール費用や時間が割引される前提条件として
しかし、「ドローンを仕事で本格的に使いたい」「許可申請が必要な飛行をスムーズに行いたい」と考えているなら、今後は国家資格を取得するメリットが圧倒的に大きいと言えます。

将来を見据え、法律を遵守し、ドローンを最大限に活用するためには、国家資格の取得を強くおすすめします。
ドローン国家資格の取り方を徹底解説!取得までの全ステップ

「国家資格を取りたい!」と思ったら、まずはあなたが受験できる条件を満たしているかを確認し、最初の手続きを進める必要があります。
決して難しくないので、一つずつ見ていきましょう。
受験資格について:年齢、国籍、飛行経験は?
ドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明」を取得するために、特別な経歴やスキルが必要なのでは?と心配になるかもしれません。
そのような心配は必要ありません。
基本的な条件は以下の通りです。

年齢
16歳以上
年齢の上限はありません!「もう若くないから…」なんて心配は無用です。
18歳未満の方がドローンスクールに通う場合、保護者の同意書が必要な場合があります。
国籍
日本国籍である必要はありません。海外の方も取得を目指せます。
ただし、学科試験は現在のところ日本語のみで実施されています。
資格取得後の証明書は日本国内の住所に郵送されるため、受け取れる国内住所が必要です。
飛行経験
必須ではありません! 「ドローンなんて触ったこともない」という全くの初心者からでも、国家資格にチャレンジできます。
もちろん、既に民間資格を持っていたり、豊富な飛行経験があったりすれば、「経験者」として扱われ、ドローンスクールの講習時間が短縮されたり、費用が安くなったりするメリットがあります。
その他
過去に航空法違反などで資格を取り消されたり、試験で不正行為をしたりした場合は、一定期間受験できなくなります。
安全に関わる資格なので、ルールを守る姿勢が大切です。

基本的には、年齢要件さえ満たしていれば、多くの方が挑戦できる資格と言えますね
【重要】技能証明申請者番号の取得方法【DIPS 2.0】

ドローン国家資格取得への挑戦を決めたら、真っ先に行うべき手続きがあります。
それが「技能証明申請者番号」の取得です。
これは、あなたの資格取得に関する全ての手続き(試験の申し込み、スクールへの入校手続きなど)で必要になる、あなた専用の10桁の個人識別番号です。
いわば、あなたの受験番号のようなもの。
この番号がないと、何も始まりません。
取得は、国土交通省が運営する「ドローン情報基盤システム2.0(通称:DIPS 2.0)」から、オンラインで行います。
少し手順がありますが、落ち着いて進めれば大丈夫です。
【かんたん解説】技能証明申請者番号 取得ステップ
DIPS 2.0にアクセス&アカウント作成
- まずはWeb検索で「DIPS 2.0」を探してアクセス。
- 初めて利用する場合は、メールアドレスなどを登録してアカウントを作成します。
- 届いたメールの指示に従ってメール認証を行い、ログインしましょう。
メニューから申請画面へ
ログイン後、「技能証明の取得申請」といったメニューを探し、「技能証明申請者番号の取得」をクリックします。
本人確認
次に「あなたが、あなた本人であること」を証明します。以下のいずれかの方法を選びます。
- マイナンバーカード: スマホやカードリーダーで読み取る方法。これが一番スムーズで、番号発行も早いです。
- eKYC(オンライン本人確認): スマホで運転免許証やパスポートなどを撮影して送信します。
- 郵送: 申請書を印刷し、住民票の写しなどを同封して郵送します。少し日数がかかります。
情報入力&顔写真アップロード
- 氏名、住所、生年月日などの情報を入力します。
- 証明書に掲載される顔写真(正面・無帽・無背景などの規定あり)もここでアップロードします。事前に規定を確認して用意しておくとスムーズです。
講習機関情報(任意)
もし通う予定のドローンスクール(登録講習機関)が決まっている場合は、そのスクールが指定する「事務所コード」(7桁の番号)を入力します。
未定の場合は空欄でOKです。
内容確認&申請
全ての入力が終わったら、間違いがないかよく確認して「取得申請」ボタンをクリックします。
【重要!】到達確認メールを必ずチェック
- 申請後、登録したメールアドレスに「【各種手続き確認のお知らせ】」という件名のメールが届きます。
- メール本文内にあるURLを必ずクリックしてください! これを忘れると申請が完了しません。
番号発行!
本人確認が無事に完了すると、10桁の技能証明申請者番号が発行され、メールで通知が届きます。
DIPS 2.0のマイページでも確認できます。
この番号は、今後の手続きで何度も使うので、必ずメモして大切に保管しておきましょう。
全部で8ステップ。
少しステップが多いですが、この番号取得が国家資格取得へのスタートラインです。

焦らず、一つずつ確実に進めていけば、大丈夫ですよ
ドローン国家資格の取得方法は2つ:スクールに通うか、独学で挑戦するか

さて、技能証明申請者番号を取得したら、次に考えるのは「どうやって勉強して、試験に臨むか?」ですよね。
国家資格を取得する方法は、大きく分けて2つのルートがあります。
- ドローンスクール(登録講習機関)に通う
- 独学で勉強して、直接国の試験を受ける
どちらのルートを選ぶかで、かかる費用や時間、学習の進め方、そして試験の内容まで大きく変わってきます。
それぞれの特徴をよく理解して、あなたに合った方法を選びましょう。
1. ドローンスクール(登録講習機関)に通うルート

これは、国土交通省が「ここで学べば、国家資格取得に必要な知識・スキルが身につきますよ」と認定した「登録講習機関」、つまりドローンスクールに通う方法です。
自動車免許を取るときの自動車学校をイメージすると分かりやすいでしょう。
スクールでは、ドローンの法律や安全な飛ばし方といった学科(知識)と、実際の実地(操縦テクニック)を、経験豊富なプロのインストラクターから直接、体系的に教えてもらえます。
分からない点があればその場ですぐに質問できるので、特に初心者の方には安心感が大きいでしょう。
このルートの最大の魅力は「実地試験の免除」です。
スクールで定められた講習カリキュラムを修了し、最後に行われる「修了審査」(スクール内での卒業試験のようなもの)に合格すれば、国が実施する実地試験を受ける必要がなくなります。
これは、合格に向けて非常に有利な点と言えます。
スクール卒業後は、国が実施する学科試験と身体検査に合格すれば、晴れて国家資格取得となります。
スクールに通うメリット・デメリットの概要
メリット: 効率的に学べる、プロの直接指導で安心、実地試験が免除される、最新情報が得やすい、一緒に学ぶ仲間ができる
デメリット: 費用が高額になりやすい(数十万円単位)、決まった日時に通う必要がある、自分に合ったスクールを選ぶのが少し大変
2. 独学で挑戦するルート
ドローンスクールには通わず、自分で参考書などを購入して勉強し、練習場所も自分で確保して、国の試験(学科試験、実地試験、身体検査)に直接挑戦する方法です。
自動車免許でいう「一発試験」のようなイメージですね。
学科の勉強は、国土交通省が公開している「教則」や市販のテキストを使います。
実技の練習は、自分でドローンを用意し、航空法などのルールを守って安全に練習できる場所を探して行う必要があります。
独学の場合は、国が実施する学科試験、実地試験、身体検査のすべてを自分で受けて合格しなければなりません。
独学のメリット・デメリットの概要
メリット: スクール費用がかからないので費用を大幅に抑えられる可能性がある、自分の好きな時間に好きなペースで学習できる
デメリット: 必要な情報を全て自分で集め、その正確性も判断する必要がある、練習場所の確保が大変、実技試験の対策が難しい(プロの指導がない)、一人だとモチベーションを保つのが大変
特に、レベルの高い一等資格を独学で取得するのは、かなり難易度が高いと言われています。
二等資格であれば独学での合格も不可能ではありませんが、しっかりとした知識、十分な操縦練習、そして相当な努力と自己管理能力が必要です。

どちらのルートがあなたにとってベストか、じっくり考えてみてくださいね。
より詳しいメリット・デメリットは下記で紹介しています。
ドロナビのスタッフにも、独学で1等資格試験に合格した人もいれば、挑戦して1年経過しても、なかなか一等を合格できない人もいます。
ドローンスクールで国家資格取得:費用、期間、メリット・デメリット

ドローンの国家資格を取る方法として、多くの人が選ぶのが「ドローンスクール(登録講習機関)」での学習です。
ここでは、スクールに通う場合の気になる費用や期間、そしてメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
ドローンスクールに通うメリット:効率学習、実技免除、最新情報、仲間
独学にはない、ドローンスクールならではのメリットはたくさんあります。
効率よく、体系的に学べる
国家資格に必要な知識(学科)と技術(実技)を、プロのインストラクターが考え抜かれたカリキュラムに沿って、無駄なく教えてくれます。
「何から勉強すればいいの?」と迷うことなく、最短距離で合格を目指せるのは大きな魅力です。
分からないことも、その場で直接質問してすぐに解決できます。
【最大の魅力!】実地試験が免除される!
これがスクールを選ぶ最大のメリットと言っても過言ではありません。
国土交通省が認定したスクールで講習を受け、最後の「修了審査」に合格すれば、国が行う難しい実地試験を受けなくてもよくなります。
実技に自信がない方や、試験本番のプレッシャーを少しでも減らしたい方にとっては、非常に大きなアドバンテージです。
常に最新の情報に触れられる
ドローンに関する法律や技術は日々進化しています。
信頼できるスクールでは、常に最新の情報を取り入れた講習を行っているので、卒業する頃には、現在のルールやトレンドに合った、実践的な知識が身についています。
一緒に頑張る仲間ができる
スクールには、あなたと同じ「国家資格を取りたい!」という目標を持った仲間が集まります。
情報交換をしたり、励まし合ったりできる存在は、学習のモチベーションを維持する上で大きな助けになります。
卒業後も交流が続き、ビジネスパートナーになる可能性だってあります。
確実かつ効率的に資格を取りたい、と考えるなら、ドローンスクールはとても心強い選択肢になるでしょう。
ドローンスクールのデメリット:費用、時間、スクール選びの難しさ
良いことずくめに見えるドローンスクールですが、入学を決める前に知っておきたい注意点もいくつかあります。
費用が高めであること
独学と比べると、どうしても受講料がかさみます。
取得したい資格の種類(一等/二等)やコース内容(初心者/経験者)、受講期間にもより異なります。
一般的に数十万円単位の費用が必要になります。
一等資格の初心者コースなどでは100万円近くになることも。
まずは予算をしっかり確認する必要がありますね。(費用の詳細は後述します)
時間的な制約があること
スクールは、講習の日時や場所があらかじめ決まっています。
そのため、仕事やプライベートの都合に合わせて完全に自由にスケジュールを組む、というわけにはいきません。
決められた期間、集中して通学する時間を作る必要があります。
土日コースや夜間コースを設定しているスクールもありますが、選択肢は限られます。
自分に合ったスクールを選ぶのが少し大変なこと
今、日本全国にはたくさんのドローンスクール(登録講習機関)があります。
それぞれに、教え方のスタイル、使用する機材、施設の充実度、費用、卒業後のサポート体制などが異なります。
「たくさんありすぎて、どのスクールを選べばいいの?」と迷ってしまうかもしれません。
入学してから後悔しないよう、情報収集と比較検討が非常に大切になります。
これらの点も考慮に入れて、スクールに通うかどうか、そしてどのスクールにするかを慎重に決めることが、後悔しないための重要なポイントです。
ドローン国家資格ナビでは、あなたに合ったスクールを簡単に選べるように検索機能が付いています。
下の画像のように、気になる項目にチェックして検索するだけ!

後悔しない!ドローンスクールの選び方:6つの比較ポイントと注意点

「よし、スクールで頑張るぞ!」と決めたあなた。
でも、星の数ほどあるスクールの中から、どうやって自分にぴったりの場所を選べばいいのでしょうか?
大切な時間とお金を投資するのですから、絶対に失敗したくないですよね。
後悔しないスクール選びのための、6つのチェックポイントと注意点をご紹介します。
ここをチェック!比較ポイント

先生の実績は?どんな人?(講師の質・指導体制)
- 教える先生の経験や知識レベル、指導方法は上達を左右します。
- 質問しやすい雰囲気か、一人ひとりに丁寧に教えてくれそうか、可能なら無料説明会や体験会に参加して、直接先生と話してみましょう。
- 少人数制のクラスは、きめ細やかな指導を受けやすい傾向があります。
何をどこまで学べる?(カリキュラム・コース内容)
- あなたが取得したい資格(一等?二等?)や、学びたい技能(例:夜間飛行、目視外飛行、特定の業務スキルなど)に対応したコースがあるか確認します。
- 国土交通省の基準を満たしているかは大前提ですが、学科と実技のバランスや、十分な講習時間(特に実技)が確保されているかもチェックしましょう。
練習環境は充実してる?(設備・機材)
- 実技で使用するドローンはどんな種類か、数は十分に用意されているか。
- 練習する場所は、安全で十分な広さがあるか(屋内・屋外)。
- 特に、天候に左右されずに練習できる屋内練習場があると、計画通りに講習が進められて安心です。シミュレーター設備などもあれば、より効果的な練習が可能です。
卒業後も頼れる?(アフターフォローサポート体制)
- 資格取得はゴールではなくスタートです。卒業後のサポート体制も意外と重要
- 飛行許可申請の相談に乗ってくれるか。
- 卒業後も練習場を利用させてもらえるか(有料/無料)。
- 法改正などの新しい情報を共有してくれるか。
- 就職や案件紹介のサポートがあるか。
- こういった卒業後のフォロー体制を確認しておくと、資格取得後も安心です。
結局いくらかかる?費用は明確化?(総費用・追加料金の有無)
- パンフレットやウェブサイトに表示されている受講料だけでなく、入学金、教材費、機体レンタル料、保険料などが含まれているかを確認します。
- 最も重要なのは、追加料金が発生しないかという点。もし修了審査に不合格だった場合の再試験料や補習費用はいくらかかるのか、必ず事前に確認しましょう。「総額でいくら必要か」を明確にしておくことが大切です。
アクセスは?通いやすい?(立地・スケジュール・振替制度)
- なたの生活スタイルで無理なく通える場所にあるか(自宅や職場からのアクセス)。
- 希望する曜日や時間帯に講習が開講されているか。
- 急な都合で休んだ場合に、振替授業などの制度があるかも確認しておくと安心です。通うこと自体が負担にならないスクールを選びましょう。
ここに注意!必見の確認事項
必ず「登録講習機関」か確認!
実地試験の免除を受けたいなら、そのスクールが国土交通省の「登録講習機関」として正式に認定されているか、絶対に確認してください。
DIPS 2.0や国土交通省のウェブサイトで確認できます。認定されていないスクールでは、講習を受けても実地試験は免除されません。
実績や評判は参考程度に
そのスクールの国家資格の合格率や、実際に通った人の口コミ・評判などを調べるのも良いでしょう。
ただし、情報は鵜呑みにせず、最終的には自分の目で確かめることが重要です。
合格は本人の努力次第という側面も大きいです。
これらのポイントを踏まえ、いくつかのスクールをリストアップしましょう。
資料請求をしたり、無料説明会や体験会に参加したりして、直接比較検討するのが一番確実です。

疑問点はしっかりスクールに問い合わせて聞くのも納得できる選び方の1つですよ。
ドローン国家資格を独学で取得:費用、期間、メリット・デメリット

「スクールに通うのは、費用も時間もちょっと厳しいかも…」という人には、「独学」で国家資格に挑戦するという選択肢もあります。
「できるだけ費用を抑えたい」「自分のペースでじっくり学びたい」という人にとっては、検討の価値があるかもしれません。
ここでは、独学で資格取得を目指す場合のメリット、デメリット、そして成功のためのポイントを解説します。
ドロナビのスタッフでは独学で合格した人とそうでない人もいますので、お役に立てるでしょう。
独学でドローン国家資格を目指すメリット:費用を抑え、自分のペースで
独学を選ぶ最大の魅力、それはやはり費用を大幅に節約できる可能性が高いです。
ドローンスクールに通う場合、安くても10万円以上、コースによっては100万円を超えるスクールも珍しくありません。
しかし独学なら、主に必要になるのは以下のような費用です。
- 試験の受験料: 学科試験、実地試験、身体検査の各手数料。(詳細は後述)
- 教材費: テキストや問題集など。無料の資料もありますが、市販教材を買う場合が多いでしょう。
- 練習用ドローンの購入費またはレンタル費: 操縦練習には必須です。
- 練習場所の利用料: 安全に飛ばせる場所を有料で借りる場合。
これらを合計しても、スクールに通うよりはかなり安く抑えられるケースが多いでしょう。
特に、既に練習に適したドローンを持っている人や、無料で安全に練習できる場所(広い私有地など)を確保できる人は、さらに費用を節約できます。
もう一つの大きなメリットは、学習時間や場所を完全に自由に選べる点です。
スクールのように決まった日時に授業があるわけではないので、仕事や家事の合間、深夜や早朝など、自分の都合の良いタイミングで、自分のペースで学習を進められます。
「今日は学科を集中的に」「今週末は実技練習に時間をかけよう」といった調整も自由自在です。
忙しい方や、特定の分野に時間をかけてじっくり取り組みたい方にとっては、この柔軟性は大きな利点となるでしょう。
独学でドローン国家資格を目指すデメリット:情報収集、練習場所、モチベーション維持の壁
費用や時間の自由度が高い独学ですが、一方で、乗り越えるべきハードルも少なくありません。
安易に独学を選ぶ前に、以下のデメリットもしっかり理解しておきましょう。
情報収集が全て自己責任
試験に関する最新情報、法改正の動向、効率的な勉強法、実技試験の具体的な内容や採点基準など、合格に必要な情報は全て自分で探し出し、その情報の正確さも見極める必要があります。
信頼できる情報源を見つけ、常にアンテナを張っておく手間と労力がかかります。
練習場所の確保が非常に大変
ドローンを安全かつ合法的に練習できる場所を自分で確保しなければなりません。
航空法や自治体の条例で飛行が禁止・制限されているエリアは非常に多く、許可なく飛ばせば罰則の対象にもなりかねません。
人里離れた場所を探したり、有料の練習施設を探したりする必要がありますが、適切な場所を見つけるのは想像以上に大変です。
実技試験対策の難しさ
スクールのようなプロのインストラクターによる直接指導や客観的なフィードバックはありません。
自分の操縦の癖や弱点に気づきにくく、それが試験での減点に繋がる可能性があります。
また、試験本番でどのような点がチェックされるのか、具体的な対策を立てるのも難しいでしょう。
試験で実際に使われる機体での練習機会を確保するのも困難な場合があります。
自分ではうまく操縦できていたとしても、客観的に見ると違う部分も多々あるリマス。
モチベーション維持が最大の鍵
一人で学習を進めるため、疑問点がすぐに解決できなかったり、練習場所が見つからなかったり、思うように上達しなかったりすると、途中で挫折してしまうリスクがあります。
強い意志と高い自己管理能力がなければ、長期間にわたる学習を最後までやり遂げるのは難しいかもしれません。
これらの困難を乗り越える自信がない、または特に実技に不安がある場合もあるでしょう。
その際は初期費用がかかっても、サポートが充実したドローンスクールを選ぶ方が、スムーズかつ確実に資格を取得できる可能性が高いです。
独学合格のポイント:効果的な勉強方法とおすすめ教材・ツール
「それでも独学で頑張りたい!」と決意したあなたへ。
独学でも、計画的に正しい方法で学習すれば、合格は十分に可能です。
ここでは、独学成功のための勉強のコツと、役立つ教材・ツールをご紹介します。

学科の試験は、スクールに通う人も受験し、合格が必要です。
学科に関する勉強方法は、スクール生も役立つ内容になっています。
独学合格のための勉強法 5つのポイント
- 「教則」はバイブル!徹底的に読み込む
- 学科試験対策の全ての基本は、国土交通省が無料で公開している「無人航空機の飛行の安全に関する教則」です。
- 試験問題はこの教則から出題されます。ただ読むだけでなく、内容を深く理解することが重要です。
- 隅々まで読み込み、自分の言葉で説明できるレベルを目指しましょう。
- 問題集でアウトプット&弱点克服
- 教則をインプットしたら、市販の問題集やウェブ上のサンプル問題などを活用して、実際に問題を解く練習(アウトプット)を繰り返しましょう。
- 知識が本当に定着しているかを確認し、間違えた問題は「なぜ間違えたのか」「正しい知識は何か」を解説を読んで確実に理解することが、得点力アップの鍵です。
- 実技練習は段階的に、安全第一で
- いきなり高価なドローンで練習するのはリスクが高いです。最初は安価なトイドローンやドローンシミュレーターで基本的な操作感覚を養うのがおすすめです。
- その後、実際の試験を想定した練習に入りますが、必ず航空法や関連法規、自治体の条例などを遵守し、許可された安全な場所で行いましょう。第三者の安全確保も忘れずに。
- 実技試験の項目(スクエア飛行、8の字飛行など)を意識した反復練習が重要です。
- 計画を立ててコツコツ継続
- 「いつまでに合格する」という目標を設定し、そこから逆算して学習計画を立てましょう。
- 毎日少しの時間でも良いので、学習を続ける習慣をつけることが大切です。「今日はここまでやる」という小さな目標を設定し、達成感を積み重ねることがモチベーション維持にも繋がります。
- 定期的な復習も忘れずに行いましょう。
- 常に最新情報をキャッチアップ:
- ドローンに関するルールや試験内容は変更される可能性があります。
- 国土交通省や指定試験機関(日本海事協会など)のウェブサイトは定期的にチェックし、常に最新の情報を把握するように努めましょう。
- SNSのドローン関連コミュニティなどで情報交換するのも有効な手段です。
独学に役立つおすすめ教材・ツール
【必須】公式資料(国土交通省資料)
書籍や問題集
市販テキスト・問題集は各社から出版されています。
『ドローン操縦士免許 学科試験的中問題集』(インプレス)や、各種模擬問題集など、解説が丁寧で自分のレベルに合ったものを選びましょう。
レビューや評判も参考に。
ウェブサイト/オンラインサービス:
- 無人航空機操縦士試験 ポータルサイト (日本海事協会): 試験に関する公式情報(試験概要、申込方法、サンプル問題など)が掲載されています。
- ドローン関連情報サイト・ブログ: 独学合格者の体験記や具体的な勉強法、最新ニュースなどが掲載されているサイトは非常に参考になります。
- YouTubeチャンネル: 教則の解説動画や実技のポイント解説動画などが多数あります。「ドローン 国家資格 解説」などで検索してみましょう。スキマ時間の学習にも便利です。
- その他:
- オンラインコミュニティ (SNSなど): 同じ目標を持つ仲間と情報交換したり、質問したりすることで、モチベーション維持や疑問解消に繋がることがあります。
- ドローンシミュレーター: 自宅のPCやスマホで安全に操縦練習ができます。リアルな飛行感覚を再現できるものもあり、実技対策に有効です。無料版から試してみるのも良いでしょう。
ドロナビを運営しているTech Droneもオンラインでドローン国家資格の学科試験対策の問題集を発売しています。
特徴として、

- 300問掲載
- 一等試験・二等試験に対応
- 行政書士監修など
詳しくこの問題集を知りたい人はこちらをチェック
さらにドロナビの記事内でも紹介しているので、レビューなどを知りたい人はこちらの記事をぜひ読んでみて下さい。
▶︎ドローン国家資格、ネットで学ぶなら必見!失敗しない問題集選びと「問題集300」徹底レビュー
これらのツールを上手に組み合わせ、計画的に学習を進めれば、独学での合格も決して夢ではありません。
自分に合った方法を見つけ、諦めずにチャレンジしましょう!
ドローン国家資格の試験内容を徹底解説!合格に必要な3つの試験

ドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明」を手に入れるためには、国が定めた試験をクリアしなければなりません。
試験は大きく分けて
- 「学科試験」
- 「実地試験」
- 「身体検査」
上記の3つ。
ここでは、それぞれの試験がどんな内容で、どんな点に気をつければ合格に近づけるのか、詳しく解説していきます。
1. ドローン国家資格の学科試験:知識が問われる最初の関門
まず、ドローンに関する法律や安全運航に関する知識が問われる「学科試験」。
これは、ドローンスクールに通った方も、独学で挑戦する方も、全員が必ず受験する必要がある試験です。
避けては通れない最初の関門と言えるでしょう。
試験形式
- 全国にある指定のテストセンターで、パソコンを使って回答する「CBT方式」(Computer Based Testing)です。
- 問題は、いくつかの選択肢の中から正しいものを選ぶ多肢選択式。
- マークシートではありません。
試験内容と合格ライン
- 目指す資格(一等か二等か)によって、問題数、試験時間、合格に必要な正答率が異なります。
- 二等資格: 50問 / 30分 / 概ね80%以上の正答率で合格
- 一等資格: 70問 / 75分 / 概ね90%以上の正答率で合格
- 一等資格は問題数が多いだけでなく、合格ラインもかなり高く設定されている点に注意が必要です。
出題範囲
- 試験問題は、国土交通省が公開している「無人航空機の飛行の安全に関する教則」の内容から出題されます。
- 主なテーマは以下の通りです。
- 関係法令: 航空法、小型無人機等飛行禁止法など、ドローン飛行に関わるルール。
- 機体の知識: ドローンの種類、構造、バッテリー、プロペラ、GPS、センサー、電波など。
- 操縦者の責任: 遵守事項、飛行前の点検項目、記録の必要性など。
- 運航体制: リスク評価、飛行計画の立て方、気象情報の確認、緊急時の対応策など。
- 一等資格では、上記に加えて、ドローンの飛行性能に関する計算問題(揚力、ペイロード、飛行可能時間など)も出題されます。
- 「計算は苦手…」という方も、基本的な公式を覚えて練習すれば対応可能です。
合格のための対策
- 王道は「教則」の熟読: まずは「無人航空機の飛行の安全に関する教則」を繰り返し読み込み、内容を正確に理解することが最も重要です。
- 問題集での演習: 市販の問題集やオンラインの模擬問題をたくさん解き、知識の定着度を確認しましょう。間違えた問題は、なぜ間違えたのか、正しい知識は何かを解説でしっかり確認し、弱点を潰していくことが大切です。
- 動画教材の活用: YouTubeなどで公開されている教則解説動画や、試験対策講座の動画を見るのも、視覚的に理解を深めるのに役立ちます。
- 時間配分の練習: 特に二等資格は30分と試験時間が短いので、本番で焦らないよう、模擬試験などで時間配分を意識した練習をしておくことも重要です。
2. ドローン国家資格の実地試験:操縦技術と安全意識が試される
次は、実際にドローンを操縦する技術と、安全に飛行させるための判断力・行動が試される「実地試験」です。
【重要】この試験は、国の認定を受けたドローンスクール(登録講習機関)の講習を修了した人は免除されます!
したがって、この実地試験は、主に独学で資格取得を目指す方が対象となる試験です。
試験の流れ(5段階評価)
実地試験は、単にドローンを飛ばす技術を見るだけではありません。
飛行全体を通した安全管理能力が総合的に評価されます。
以下の5つのステップでチェックされます。
机上試験
ペーパーテスト形式。与えられた飛行シナリオ(天気、場所、目的など)に基づいて、安全な飛行計画を作成できるか、リスクを洗い出せるかなどが問われます。
口述試験(飛行前)
試験官からの質問に口頭で答えます。
「飛行前の空域の確認」
「飛行前の点検時の注意すべき点は?」といった内容です。
知識だけでなく、安全意識の高さが問われます。
実技試験
ここで実際にドローンを操縦します。
試験官の指示に従って、基本的な離着陸、ホバリング(空中停止)、指定されたコースを飛行する「スクエア飛行(四角飛行)」や「8の字飛行」、そして突風や機体の不具合などを想定した「異常事態における操作」などを行います。
一等資格では、さらに高度な操縦技術(高度変更を伴う飛行、ピルエット=その場での回転など)も求められます。
口述試験(飛行後)
飛行終了後の機体点検や、飛行記録の作成・管理方法などについて質問されます。
口述試験(事故・重大インシデント対応)
万が一、事故やトラブルが発生した場合に、どのような手順で関係各所に報告・連絡するかなどを説明します。
合格のポイント
試験は減点方式です。
100点満点から、操作ミスや安全確認不足などに応じて点が引かれていき、最終的に二等は70点以上、一等は80点以上で合格となります。
最重要ポイントは「安全確認」です。
飛行前後の点検や、飛行中の周囲の安全確認に関する口述試験や行動は、減点が高いと言われています。
ここで確実に点数を取ることが合格への近道です。
「安全第一」の意識を常に持ち、それを試験官にしっかりアピールすることが大切です。
実技は「正確・丁寧・落ち着いて」やりましょう。
焦りは禁物です。
試験官の指示をよく聞き、落ち着いて、基本に忠実な丁寧な操作を心がけましょう。
機体がフラフラしたり、急な操作をしたりすると減点対象になります。
練習と慣れは必須。
独学で挑む方は、十分な練習はもちろん、試験で使用される可能性のある機体の特性に慣れておくことも重要です。
可能であれば、経験者(スクール講師など)に一度操縦を見てもらい、客観的なアドバイスをもらうと良いでしょう。
実技に関しては、下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみて下さい。
▶︎ドローン国家資格の実地試験内容は?注意するべきポイントを合格者が語る!
3. ドローン国家資格の身体検査:安全な操縦のための身体的条件
最後のステップは「身体検査」です。
これは、ドローンを安全に操縦するために必要な身体的な条件(視力、聴力など)を備えているかを確認するものです。
自動車運転免許の適性検査のようなもので、それほど厳しい基準ではありませんので、過度に心配する必要はありません。
自動車免許を持っている人は公的書類と提出できるので、身体検査もスムーズです。
チェックされる主な項目
- 視力
- 色覚
- 聴力
- 運動能力

それぞれの内容を見ていきましょう
視力
眼鏡やコンタクトレンズを使用して、両眼で0.7以上、かつ、片眼でそれぞれ0.3以上あれば基準を満たします。
色覚
信号機の色である「赤色、青色、黄色」の識別ができれば問題ありません。
聴力
日常会話が聞き取れるレベルであればOKです。
補聴器の使用も認められています。
運動能力
ドローンの操縦に支障をきたすような、身体機能の障害がないかを確認します。
受検方法(以下のいずれかを選択)
自動車運転免許証の提出(これが一番簡単!)
有効な日本の自動車運転免許証を持っている方は、そのコピーを提出するだけで、身体検査の合格とみなされます。
多くの方がこの方法でクリアできます。
医療機関の診断書の提出
指定された様式の診断書を医師に作成してもらい、診断書を提出します。
運転免許を持っていない方や、何らかの理由で診断書が必要な場合に選択します。
指定試験機関での受検
試験機関(日本海事協会)が指定する会場で、直接検査を受ける方法です。
注意点
一等資格で最大離陸重量25kg以上の大型ドローンを操縦する場合など、特定の条件下では、指定医による航空身体検査証明書の提出が必要になる場合があります。
ちょっとした注意点
視力や聴力に少し自信がない方でも、眼鏡や補聴器を使用して基準を満たせば問題ありません。
もし心配な場合は、事前に眼科や耳鼻科で検査を受けておくと安心ですね。
身体検査の合格(または提出書類の有効性)は、通常1年間有効です。
学科試験や実地試験の前に受けておく必要があります。

これら3つの試験(スクール修了者は学科と身体のみ)に全てに合格して、晴れて国家資格取得の申請に進むことができます。
身体検査に関しても他の記事にて詳しく紹介します。
疑問点などがある人はこちらの記事も読んでみましょう。
▶︎ドローンの国家資格の身体検査で、つまずかないための完全ガイド
ドローン国家資格の試験日程と会場:最新スケジュールと予約方法

国家資格取得に向けて勉強を進めたら、いよいよ試験本番です。
「試験はいつ、どこで受けられるの?」というのは、受験者にとって非常に重要な情報ですよね。
学科試験と実地試験(独学の場合)で、日程や会場の状況、予約方法が少し異なるので、それぞれ見ていきましょう。
ドローン学科試験:ほぼ毎日、全国のテストセンターで受験可能!
学科試験は、比較的受験しやすい環境が整っています。
試験日はいつ?実施されているの?
年末年始などを除き、ほぼ毎日開催されています。
あなたのスケジュールに合わせて受験日を選びやすいのは大きなメリットです。
試験会場はどこ?
全国の主要都市を中心に、多数のテストセンターが用意されています。
主要な駅の近くに立地している会場が多いです。
プロメトリックのウェブサイトで、あなたの自宅や職場の近くに会場があるかを探してみましょう。
▶︎プロメトリックの無人航空機操縦士試験についてはこちらから
予約・受験の流れ
準備
まず、DIPS 2.0で「技能証明申請者番号」を取得が必須です。
試験申込システムへ登録
日本海事協会の「無人航空機操縦士試験申込システム」にアクセスし、マイページを作成(アカウント登録)します。
受験資格の確認・試験予約
マイページから受験申請を行い、受験資格の確認を受けます。
その後、プロメトリックの予約サイトへ連携し、希望する試験日、時間、会場を選んで予約します。
受験料(一等:9,900円、二等:8,800円 ※2025年4月現在)もこの際に支払います(クレジットカード、コンビニ払いなどが選択可能)。
いざ受験!
予約した日時に会場へ向かいます。本人確認書類(運転免許証など顔写真付きのもの)を忘れずに持参してください。
会場のパソコンを使って試験を受けます。
合否はその日のうちにで判明することが多いです
最新の会場情報や、具体的な空き状況は、プロメトリックのウェブサイトで確認できます。
人気の会場や土日などは早めに埋まってしまうこともあるので、受験を決めたら早めに予約手続きを進めるのがおすすめです。
ドローン実地試験(独学の場合):日程・会場は限定的、早めの確認を
実際にドローンを操縦する実地試験は、学科試験とは異なり、いつでもどこでも受けられるわけではありません。
繰り返しになりますが、登録講習機関を修了した方は免除されます。
試験日程・会場は限られる
学科試験のように常設されているわけではなく、開催される日時や場所は限定されています。
実施スケジュールは、日本海事協会の「無人航空機操縦士試験申込システム」のマイページ内で確認できます。
希望するエリアや時期に都合の良い開催がない場合もあります。
そのため、こまめにスケジュールを確認し、早めに予約することが重要です。
X (旧ツイッター)でも実施試験の予約開始情報が発信されています。
予約方法
学科試験に合格した後、同じく日本海事協会の「無人航空機操縦士試験申込システム」のマイページから、空いている日程・会場を選んで予約します。
受験料(一等基本:22,200円、二等基本:20,400円 ※2025年4月現在、限定変更は別途)も予約時に支払います。
【重要】スクールなら実地試験は免除
ここが独学ルートとスクールルートの大きな違いです。
国の認定を受けたドローンスクール(登録講習機関)で講習を修了し、スクール内で実施される修了審査に合格すれば、この国が行う実地試験は受けなくてもよくなります(免除されます)。
スクールの修了検定に合格する必要はあります。

学科試験と身体検査だけでOKになるのです
多くの方が費用や時間をかけてもスクールを選ぶ理由の一つが、この「実地試験免除」という大きなメリットにあります。
練習と同じ場所で受験できるので、試験本番のプレッシャーや、限られた日程・会場を探す手間から解放されます。
つまり、独学で資格取得を目指す場合は、限られた開催日程・会場の中から実地試験を予約し、一発合格を目指す必要があります。
一方、スクールに通う道を選べば、実地試験に関する心配や手間が大幅に軽減される、というわけです。
どちらのルートを選ぶかで、試験に関する準備も大きく変わってくる点を理解しておきましょう。
ドローン国家資格の費用はいくら?総額と内訳、費用を抑える方法

ドローン国家資格に挑戦したいけれど、一番気になるのはやっぱり「お金のこと」かもしれません。
「一体いくらくらい準備しておけばいいの?」と不安に思う方も少なくないでしょう。
ここでは、下記について紹介します。
- 資格取得にかかる費用の内訳(スクール代、独学費用、国への手数料)
- 賢く費用を抑えるための補助金・助成金
1. ドローンスクール(登録講習機関)に通う場合の費用相場と内訳
スクールに通って資格取得を目指す場合、ある程度のまとまった費用がかかります。
まずは、その相場感と、何に費用が含まれているのかを知っておきましょう。
スクール費用はどれくらいかかる?(費用相場)
スクール費用は、取得したい資格(一等/二等)と、あなたの経験(初心者/経験者)によって大きく変動します。
経験者とは、例えば、そのスクールの民間資格コースを既に修了している場合などを指し、講習時間が短縮されるため費用が安くなります。
スクールのよっては、そのスクールで民間資格を取得した人のみを経験者とみなす場合があるので、確認が必要です。
大まかな目安としては、以下の通りです。(※あくまで目安であり、スクールや地域によって差があります)
資格/経験 | 費用 |
---|---|
二等資格・初心者(初学者) | 約25万円 ~ 40万円 |
二等資格・経験者: | 約10万円 ~ 20万円 |
一等資格・初心者(初学者): | 約60万円 ~ 100万円以上 |
一等資格・経験者 | 約40万円 ~ 70万円 |
より高度な知識・技術が求められる一等資格や、基礎からじっくり学ぶ初心者(初学者)コースは高額になる傾向があります。
スクールは何にお金がかかっている?(費用の内訳例)
スクールの受講料には、通常、以下のようなものが含まれていますが、スクールによって異なるため必ず事前に確認しましょう。
- 受講料本体
- 入学金
- 機体使用料(レンタル料)
- 保険料
- その他

費用はとても大切な情報。中身をそれぞれしっかり確認していきましょう
受講料本体
学科講習、実技講習、教材費、実地試験免除のための修了審査費用など。
これが費用の大部分を占めます。
修了審査は、1回分は最初の費用に含まれているスクールが多いです。
1回で終了審査を合格できない場合は、追試となり、追加料金が発生します。
入学金
スクールによっては、受講料とは別に最初に入学金が必要な場合があります。
このドロビジでもスクール情報を紹介しています。
ドロビジだけのキャンペーンもやっているスクールもあるので、ぜひチェックしてみて下さい。
機体使用料(レンタル料)
講習で使用するドローンのレンタル代。
多くは受講料に含まれますが、別途必要な場合もあります。
販売している機体と異なり、ATTIモードに対応していたり、教官も操作ができるような仕様になっています。
保険料
講習中の万が一の事故に備える保険料。
これは操縦者に対しても、スクールに対しても、万が一の時のために、損害賠償保険に加入しているスクールがほとんどです。
その他
テキスト代が別料金の場合や、合宿コースの場合は宿泊費などが含まれることもあります。
【重要!】追加費用を必ずチェック!
パンフレットやウェブサイトに表示されている金額だけでなく、追加で費用が発生する可能性がないかを必ず確認しましょう。
特に注意したいのが、修了審査に不合格だった場合の再試験料や補習費用です。
これらが別途高額に設定されている場合もあります。
契約前に、「総額でいくらになるのか」「追加費用が発生するケースとその金額」を明確に記載した見積もりをもらうなどして、しっかり確認しておくことがトラブル防止のために重要です。
2. 独学で挑戦する場合にかかる費用
「少しでも費用を抑えたい!」という方は、独学での挑戦も選択肢です。
スクール費用はかかりませんが、自分で準備するものがあり、それらに費用が発生します。
例えば下記のような物が考えらえれます。
- 教材費
- 練習機材費
- 練習場所代
- 交通費
独学は上記の費用を自分でコントロールです。
そのためスクールに比べて、費用を抑えれる可能性もあります。
しかし予算を見誤ると、スクールと大きく費用が変わらない可能性もあるので注意が必要です。

独学も費用の相場を掴むことが重要です。
独学も費用の中身をしっかり確認していきましょう。
教材費
学科試験対策には、テキストや問題集が必要です。
国土交通省の「教則」は無料ですが、初めての人ですとわからない言葉が多く出てきます。
内容を理解しやすく補完する市販の参考書(1冊 2,500円~4,000円程度)や、実践的な問題集(1冊 3,000円~)があると学習が進めやすいでしょう。
中古のテキストを利用したり、無料のオンライン学習サイトや解説動画を活用したりする手もあります。
練習機材費
実技の練習にはドローンが不可欠です。
ドローンで練習する場合には、いくつかパターンが考えられますので紹介します。
ドローンを購入する場合
最初は練習用の安価なトイドローン(数千円~1万円程度)から始めるのも良いです。
実地試験に近い感覚で練習するには、GPS機能などが付いたある程度の性能を持つ機体(数万円~十数万円以上)が必要になることもあります。
おすすめの練習用ドローンを知りたい人はこちらの記事もチェックしてみて下さい。
ドローンをレンタルする場合
ドローンをレンタルできるサービスもあります(1日数千円~)。
購入する前に試してみたい場合や、短期間集中して練習したい場合に有効です。
ドローンレンタルサービスについてもっと知りたい人はこちらの記事もおすすめです。
シミュレーターを使って練習する
パソコンやスマホで利用できるドローンシミュレーター(無料~数千円/月額など)も、天候を気にせず安全に基本的な操作練習ができる有効な手段です。
シミュレーターについてはこちらの記事で紹介をしています。

費用を安く抑えるのであれば、トイドローンとシミュレーターで練習。
試験に近い練習をしたい時は、レンタルがおすすめです。
練習場所代
安全かつ合法的に練習できる場所を自分で探す必要があります。
広い私有地などがあれば無料ですが、そうでない場合は、ドローン練習場やフットサルコートなどを時間単位で借りる必要があり、その利用料(1時間あたり数千円~)がかかります。
地域にもよりますが、河川などは河川事務所などに確認すると、使わせてもらえる河川もあるので、確認してみましょう。
独学は初期費用を抑えられますが、教材選びや練習環境の整備には、お金だけでなく時間と手間もかかることを覚えておきましょう。

特に練習場所の確保は大きな課題となる可能性があります。
探したり、移動したり、かなり大変です。
3. 国(指定試験機関など)に支払う手数料【スクールも独学も共通】
スクールに通う場合も、独学の場合も、資格を取得するためには、国(指定試験機関や国庫)に直接支払う手数料が別途必要になります。
これはスクール費用や独学費用とは別にかかるお金なので、予算を考える際には忘れないようにしましょう。
主な国の手数料(2025年4月時点の税込金額)
項目 | 費用 |
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学科試験 受験料 | 一等:9,900円 二等:8,800円 |
実地試験 受験料 (※独学の場合のみ必要) | 一等(基本):22,200円 二等(基本):20,400円 (※限定変更の場合は料金が追加になります) |
身体検査 手数料 | 書類(運転免許証や診断書)提出:5,200円 会場での受検:19,900円 |
技能証明書 交付手数料 | 新規交付:3,000円(一等・二等共通) |
登録免許税 (※一等資格の新規交付時・更新時に必要) | 3,000円 |
【ケース別】費用の内訳例
スクール経由で二等資格を取得する場合
学科試験料(8,800円) + 身体検査料(5,200円) + 交付手数料(3,000円) = 合計 17,000円
上記の費用にスクール費用(10万円〜40万円)が必要です。
独学で二等資格を取得する場合
学科試験料(8,800円) + 実地試験料(20,400円) + 身体検査料(5,200円) + 交付手数料(3,000円) = 合計 37,400円 (+独学費用)
独学費用をどこまで抑えらるか、ポイント
スクール経由で一等資格を取得する場合
学科試験料(9,900円) + 身体検査料(5,200円) + 交付手数料(3,000円) + 登録免許税(3,000円) = 合計 21,100円
上記の費用にスクール費用(40万円〜100万円)が必要です。
独学で一等資格を取得する場合
学科試験料(9,900円) + 実地試験料(22,200円) + 身体検査料(5,200円) + 交付手数料(3,000円) + 登録免許税(3,000円) = 合計 43,300円 (+独学費用)
独学費用をどこまで抑えらるか、ポイント。
さらに実地試験を何度か受験する人も多いようです。

これらの国の手数料も、資格取得に必要な総コストとして計算に入れておく必要があります。
4. 【費用を抑える裏ワザ】補助金・助成金情報をチェック!
「やっぱりトータルで見ると費用が高いなぁ…」と感じた方もいるかもしれません。
でも、諦めるのはまだ早いです!国や地方自治体などが用意している補助金や助成金制度を上手に活用すれば、資格取得にかかる費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。
どんな制度があるの? 代表的な例
ドローン国家資格に使える補助金もいくつかあります。
ただ個人で使える補助金は少ない印象です。
ここでは下記の補助金を紹介します。
- 人材開発支援助成金(厚生労働省)
- 地方自治体独自の補助金・助成金
- ひとり親家庭向けの支援(自立支援教育訓練給付金など)

一部の補助金ではありますが、内容をチェックしてみましょう
人材開発支援助成金(厚生労働省)
これは企業(事業主)向けの制度です。
会社が従業員のスキルアップ(業務に必要な資格取得など)のためにドローンスクールの費用を負担した場合、その費用の一部(コースや企業規模により助成率は異なりますが、最大75%など)を国が助成してくれるというものです。
地方自治体独自の補助金・助成金
お住まいの都道府県や市区町村が、地域産業の振興や特定分野(農業、建設業、防災など)の担い手育成を目的として、独自にドローン資格取得費用の一部を補助する制度を設けている場合があります。
まずは、あなたの自治体のウェブサイト(産業振興課、農業課、商工課など)で「ドローン 補助金」「資格取得 助成金」といったキーワードで検索してみましょう。
意外な支援制度が見つかるかもしれません。
(例:過去には愛知県豊橋市、長野県などで関連する補助金がありました。)
ひとり親家庭向けの支援(自立支援教育訓練給付金など)
母子家庭のお母さんや父子家庭のお父さんが、就職やキャリアアップに繋がる資格を取得するための費用を助成する制度です。
ドローン操縦士の資格が対象となるかは、お住まいの自治体の福祉担当窓口(母子・父子自立支援員など)に確認してみる必要がありますが、可能性の一つとして調べてみる価値はあります。
補助金を利用するときの注意点
これらの補助金・助成金制度は、誰でも無条件に利用できるわけではありません。
対象となる人(個人か法人か、業種、所得など)、対象となる資格やスクール、申請の条件(受講前に申請が必要な場合が多い)、申請期間などが細かく定められています。
使えるかも!」と思ったら、必ず公式の情報を自分でしっかりと確認し、不明な点は担当窓口に問い合わせることが重要です。
申請には、事業計画書や収支予算書など、様々な書類の準備が必要になることが多いです。
早めに情報収集を始め、計画的に準備を進めることが成功の鍵です。
少し手間はかかりますが、補助金・助成金を活用できれば、費用負担を大きく減らせる可能性があります。ぜひ積極的に情報を探してみてください。
ドローン国家資格取得後の活用方法・仕事

見事、難関を突破してドローンの国家資格を取得!本当におめでとうございます!
さて、その手にした価値ある資格と磨いたスキル、これからどんな風に活かしていけるのでしょうか?
ここでは、国家資格があなたの未来をどう広げるのか、具体的な活用方法や仕事の可能性について見ていきましょう。
資格を活かせる仕事・分野:レベル4飛行から測量、点検、農業、空撮まで
国家資格は、あなたがドローンに関する高度な知識と確かな技術を持っていることの「公的な証明」。
それは、様々な分野で活躍するための強力なパスポートになります。
特に注目される分野と具体的な仕事例
ここではドローンを注目する分野について紹介します。
特に下記の情報についてお届けします。
- レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)関連
- 測量・建設分野
- 点検分野(インフラ・設備・建物)
- 農業分野
- 空撮・映像制作分野

分野だけではイメージがつかないですよね
各分野を見ていきましょう
【一等資格が真価を発揮!】レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)関連
ドローン配送パイロット / 運航管理者
街中などの空をドローンが飛び交い、荷物を届ける…
そんな未来の物流システムの実現には、レベル4飛行が不可欠です。
一等資格は、この分野で活躍するための必須条件となります。
高度インフラ点検技術者
橋梁、送電線、ダム、風力発電所など、広範囲で人が近づきにくい場所の点検をドローンで行います。
レベル4飛行が可能になることで、より安全かつ効率的な点検が実現し、高度なスキルを持つ技術者の需要が高まります。
災害対応 / 広域警備・監視
災害発生時の被災状況の迅速な把握、行方不明者の捜索、広範囲なエリアの警備や監視など、人が立ち入れない場所や危険な状況下でのドローンの活躍が期待されており、一等資格が求められる場面が増えるでしょう。
測量・建設分野
ドローン測量士 / GIS技術者 / 建設コンサルタントは3次元測量による地形データの作成、工事現場の進捗状況の空撮・管理、土量の算出などをドローンで劇的に効率化します。
国家資格は、業務の正確性と安全性を担保する上で重要な要素となります。
点検分野(インフラ・設備・建物)
ドローン点検技術者(屋根、外壁、ソーラーパネル、橋梁、トンネルなど)
高所や危険箇所にあるインフラや設備の点検を、足場を組まずに安全かつ低コストで行います。
資格を持っていることで、顧客からの信頼を得やすく、より責任ある点検業務を任される可能性が高まるでしょう。
農業分野
スマート農業技術者 / オペレーター / 農業コンサルタント
広大な農地への農薬や肥料の精密散布、作物の生育状況のモニタリング・分析などをドローンで行い、省力化と収量向上を目指します。
国家資格は、安全な農薬散布作業と効率的なデータ管理能力の証明になります。
空撮・映像制作分野
ドローンカメラマン / 空撮クリエイター / 映像ディレクター
映画、CM、テレビ番組、観光プロモーションビデオ、不動産紹介、報道など、ダイナミックで魅力的な空撮映像を提供します。
特に、人口集中地区やイベント会場など、飛行許可申請が必要な場所での撮影においては、国家資格が信頼と安心感に繋がり、仕事の受注に有利になるでしょう。
その他
- 環境調査(植生調査、水質調査など)
- 警備・監視業務(施設警備、イベント警備など)
- エンターテイメント(ドローンショーの演出・操縦)
- 教育(ドローンスクールのインストラクター)
- ドローン機体の開発・販売
このように、国家資格は、あなたの専門性を高め、これまで以上に多様なフィールドで活躍するための扉を開けてくれる可能性を秘めています。
ドローンに関する求人について解説している記事もあるので、もっと詳しく知りたい人はこちらの記事もチェック!
▶︎【未来の職業】ドローン操縦士の求人が急増!?新しい時代のパイロットへ
キャリアアップの可能性と将来性:成長分野で活躍する

ドローンは、今まさに様々な産業や社会のあり方を変えつつある「成長分野」です。
その安全な社会実装を支える国家資格を持った人材は、これからますますその価値を高め、求められるようになることは間違いありません。
国家資格を持っているということは、単に「ドローンを飛ばせる」だけでなく、「関連法規を理解し、安全管理体制を構築・運用できるプロフェッショナルである」という公的な証明です。
就職や転職活動において、他の候補者との差別化を図る大きなアピールポイントになります。
特に、インフラ、建設、物流、農業、防災といった分野では、ドローン活用による業務効率化や課題解決への期待が非常に大きく、資格保有者は有利な立場でキャリアを築ける可能性が高いでしょう。
また、国家資格取得はゴールではありません。
むしろ新たなスタートラインです。ここからさらに、
- 特定の専門分野(測量、赤外線点検、映像編集など)のスキルを深め、スペシャリストを目指す。
- 複数のドローンやパイロットを管理する運航管理責任者としてのキャリアを歩む。
- ドローンスクールのインストラクターとして、後進の育成に携わる。
- ドローンを活用した新しいサービスやビジネスを立ち上げる(起業する)。
といった、さらなるキャリアアップの道も開けています。
将来的には、ドローンはAI(人工知能)との連携によって、さらに賢く、自律的に飛行するようになるでしょう。
しかし、どれだけ技術が進歩しても、システム全体を理解し、予期せぬ事態に対応し、最終的な安全を管理できる専門家(人)の役割は、決してなくなりません。
むしろ、より高度な知識と判断力が求められるようになります。
ドローン国家資格は、変化の激しいドローン業界において、長く活躍し続けるための揺るぎない基礎となるはずです。
「ドローンが好き」「ドローンで社会の役に立ちたい」というあなたの情熱を、国家資格という確かな形にすることで、あなたのキャリアは新しいステージへと進み、未来の「空の産業革命」を担う重要な一員となれるかもしれません。
ドローン国家資格の有効期限と更新方法について
ドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明」、苦労して手にしたその資格ですが、実は永久に有効なわけではありません。
運転免許証と同じように、定期的な更新が必要です。
うっかり更新を忘れて、せっかく取った資格が使えなくなってしまった…なんてことにならないよう、有効期限と更新方法について、しっかり確認しておきましょう。
資格の有効期間は「3年間」
ドローンの国家資格は、一等・二等どちらも、技能証明書が交付された日から3年間有効です。
有効期間が満了する前に、更新の手続きを行う必要があります。
更新はどうやってやるの? 簡単2ステップ
更新手続きは、それほど複雑ではありません。主に以下の2つのステップで行います。
「更新講習」を受ける
まず、国が認定した「登録更新講習機関」で、更新のための講習を受講し、修了する必要があります。
国家資格を取得した「登録講習期間」とは別なので注意が必要です。
この講習では、最新の法規制や安全に関する知識を学び直したり、引き続き安全にドローンを操縦できる身体能力(視力など)があるかを確認したりします。
この更新講習は、有効期間が満了する日の9ヶ月前から受講することができます。
「DIPS 2.0」で更新申請をする
更新講習を無事に修了したら、国土交通省のオンラインシステム「ドローン情報基盤システム(DIPS 2.0)」にログインし、資格の更新申請を行います。
更新申請は、有効期間が満了する日の6ヶ月前から行うことができます。
申請時には、更新講習を修了したことを証明する情報(修了証明書番号など)や、身体的に問題ないことの証明(有効な運転免許証のコピーのアップロードなど)、そして更新手数料(2,850円 ※2025年4月現在)**が必要です。
更新手続きで気をつけるポイント
更新講習のタイミングに注意!
更新講習の修了証明書の有効期間は、発行日から3ヶ月間です。
あまり早く講習を受けすぎてしまうと、いざDIPS 2.0で更新申請をしようとした際に、証明書の有効期限が切れてしまっている可能性があります。
更新申請が可能になる有効期間満了日の6ヶ月前から、有効期間満了日の3ヶ月前くらいまでの間に更新講習を受講するのが、タイミングとしてはベストでしょう。
絶対に期限切れは避ける!
もし更新手続きを忘れて有効期間を過ぎてしまうと、あなたの資格は「失効」してしまいます。
失効した場合、資格を再び有効にするには、新規取得とほぼ同様の手続き(試験の再受験など)や費用が必要になる可能性が高いです。
必ず有効期間内に更新手続きを完了させましょう。
DIPS 2.0からの「お知らせメール」をチェック
DIPS 2.0に登録しているメールアドレスが正しければ、有効期間が近づくと更新に関するお知らせメールが届きます。
迷惑メールフォルダに入らないよう設定を確認し、メールアドレスは常に最新で受信可能な状態にしておきましょう。
3年ごとの更新は、少し面倒に感じるかもしれません。
ドローンに関する知識や技術を最新の状態に保ち、安全意識を再確認するための大切な機会でもあります。

忘れずに手続きを行い、今後も安心してドローンを運用し続けましょう。
ドローン国家資格は取得してからも、情報収集や知識の取得は必須です。
国家資格を取得したあとの更新に関して、今から知っておきたい人はこちらも確認してみましょう。
▶︎ 【2025年3月】ドローン国家資格 更新ガイド|講習から支払いまで徹底解説
ドローン国家資格に関するQ&A【よくある質問】
ドローンの国家資格について、色々と解説してきました。
「ここは結局どうなの?」と、まだスッキリしない点や気になる疑問があるかもしれませんね。
ここでは、多くの方が疑問に思うであろうポイントをQ&A形式でまとめました。
-
結局のところ、ドローンを飛ばすなら国家資格は絶対に必要なんですか?
-
いいえ、全てのドローン飛行に国家資格が絶対に必要というわけではありません。
- 例えば、100g未満の軽いドローン(おもちゃのドローンなど)
- 基本的なルール(昼間に、自分の目で見える範囲で、人や建物から十分な距離を保って)を守って、禁止されていない場所で飛ばす場合 これらに該当する場合は、資格は不要です。
しかし、以下のケースでは、国家資格を持っていると手続きが大幅に簡略化されたり、そもそも資格がないと(または国の許可・承認がないと)飛行できなかったりします。
特に仕事でドローンを活用する場合や、より自由度の高い飛行を楽しみたい場合は、国家資格の取得を強くおすすめします。
- 人口が密集している地域(DID)の上空
- 夜間
- 自分の目で見えない範囲(目視外)
- 人や建物などから30m未満の距離
- イベント会場の上空
- 危険物の輸送
- ドローンからの物件投下
-
民間資格だけじゃもうダメなんですか? 国家資格も取らないといけない?
-
「ダメ」というわけではありませんが、今後は国家資格を取得するメリットが圧倒的に大きくなります。
最も大きな理由は、これまで一部の民間資格で認められていた「特定の飛行における許可・承認申請手続きの簡略化」というメリットが、2025年12月4日で終了してしまうからです。
2025年12月5日以降、申請手続きをスムーズに行うためには、国家資格が実質的に必須となります。
民間資格も、基礎知識の証明や、国家資格の経験者コースを受講するためのステップとしては有効です。
法的な効力や申請手続き上のメリットを考えると、将来を見据えるなら国家資格の取得を目指すべきと言えるでしょう。
-
Q3. 一等と二等、正直どっちを取ればいいか迷っています…
-
どちらを目指すべきかは、あなたが「ドローンで何をしたいか」によります。
二等資格がおすすめな人
- 趣味で安全に空撮を楽しみたい
- 農業(農薬散布など)で使いたい
- 建設現場の測量や進捗管理に使いたい
- 屋根やソーラーパネルなどの点検を行いたい
- 一般的な空撮を仕事にしたい → 多くの場合、まずは二等資格で十分です。
一等資格が必要になる可能性が高い人
- 街中など人がいる場所の上空で、目視外飛行(レベル4飛行)を行いたい(例:ドローン配送事業)
- より広範囲・複雑なインフラ点検(長大橋梁、送電網など)を行いたい
- 災害対応など、高度な運用が求められる業務に携わりたい → より専門的・先進的な分野での活用を目指すなら一等が必要です。
もし現時点で明確な目的がなく迷っているなら、まずは二等資格を取得しがおすすめ。
将来的に必要になったり、挑戦したくなったりしたら一等資格へステップアップする
という方法が現実的でおすすめです。
この場合は、最初から学科試験の受験が必要になるので、注意も必要になります。
-
試験って、やっぱり難しいんでしょうか? 合格できるか不安です…
-
難易度は、目指す資格(一等/二等)や個人の学習状況によって感じ方が異なりますが、決して誰でも簡単に取れる資格ではありません。
- 学科試験: 「教則」の内容をしっかり理解し、問題集などで演習を積めば、二等は十分に合格を狙えます。 ただし、一等は合格ライン(正答率約90%)が非常に高く、計算問題も含まれるため、より入念な準備と深い理解が必要です。
- 実地試験(独学の場合): 正確な操縦技術だけでなく、安全確認の徹底が厳しく評価されます。単に飛ばせるだけでは合格できません。十分な練習と、試験で求められるポイントを意識した対策が不可欠です。難易度は高いと言えるでしょう。
- スクールなら安心?: 登録講習機関(スクール)に通えば、実地試験が免除されるという大きなメリットがあります。また、経験豊富な講師から直接指導を受けられ、合格に向けたカリキュラムが組まれているため、独学よりも合格の確実性は高まると言えます。不安な方はスクールを検討するのが良いでしょう。
-
結局、資格を取るのにトータルでいくらくらいかかるんですか?
-
A5. 取得方法(スクールか独学か)と目指す資格(一等か二等か、初心者か経験者か)で、費用は大きく変わります。
- ドローンスクールの場合:
- 二等・初心者:約25~40万円 + 国の手数料(約1.7万円)
- 一等・初心者:約60~100万円以上 + 国の手数料(約2.1万円)
- (経験者は上記より安価になります)
- 独学の場合:
- スクール代は不要ですが、教材費、練習機材費、練習場所代などで数万円~十数万円以上がかかる可能性があります。
- + 国の手数料(二等:約3.7万円、一等:約4.3万円)
- 費用を抑えるには: 補助金・助成金制度が利用できないか、積極的に調べてみましょう。企業経由だけでなく、個人で利用できる自治体の制度などが見つかるかもしれません。
独学で挑戦したい人はこちらの記事もチェックしましょう。
- ドローンスクールの場合:
-
一度資格を取ったら、ずーっと有効なんですか? 更新とか必要?
-
いいえ、有効期間は3年間です。 資格を維持するためには、3年ごとに更新講習を受け、DIPS 2.0で更新申請(手数料2,850円 ※2025年4月現在)を行う必要があります。
更新を忘れると資格が失効してしまうので、有効期間の管理には十分注意してください。
これで、あなたの疑問や不安は少し解消されたでしょうか?
もし、さらに知りたいことがあれば、国土交通省のウェブサイトや、信頼できるドローンスクールの情報なども参考にしてみてくださいね。
ドローン国家資格の取り方まとめと、あなたが次に取るべきステップ
さて、ここまでドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明」について、その重要性から取得方法、試験内容、費用、そして将来性まで、様々な角度から詳しく見てきました。
情報量が多かったかもしれませんが、これで国家資格の全体像は掴んでいただけたのではないでしょうか。
最後に、この記事の要点を改めてまとめ、あなたが国家資格取得に向けて「次に何をすべき」についてお伝えします。
この記事のポイントおさらい
国家資格とは?
国(国土交通省)が認める、ドローン操縦に関する公的な資格。一等と二等がある。
なぜ取るべき?
飛行許可申請の手間が減る、レベル4飛行などより高度な飛行が可能になる、社会的な信頼性が上がり仕事にも有利になる、法改正(2025年12月~)に対応できる。
民間資格との違いは?
法的な効力があり、特に2025年12月以降は申請簡略化のメリットは国家資格のみに限定される可能性があります。
どうやって取る? 2つのルートがある
- ドローンスクール(登録講習機関): 費用は高めだが、効率的に学べ、実地試験が免除される。初心者や確実に合格したい人向け
- 独学: 費用は抑えられるが、情報収集・練習場所確保・実技対策・モチベーション維持が大変。自己管理能力と経験がある程度必要。
取得までの基本的な流れ
- 受験資格を確認
- 【最重要】DIPS 2.0で技能証明申請者番号を取得
- 自分に合った方法(スクールor独学)で学習
- 国の試験(学科・(独学者は実地)・身体)を受験
- 合格後、DIPS 2.0で交付申請。
試験内容は?
- 学科:(知識/全員必須)
- 実地:(操縦技術・安全確認/独学者のみ必須)
- 身体検査:(適性/全員必須)
費用はどれくらい?
スクールなら数十万円~+国の手数料、独学なら教材・練習・試験代で数万円~+国の手数料。補助金・助成金も要チェック
更新は必要?
はい、3年ごとに更新講習の受講と更新申請が必要。
ドローンが私たちの社会でますます身近に、そして重要な役割を担っていくこれから、国家資格の価値はさらに高まっていくと考えられます。
特に、ドローンを仕事で活用したい方、規制を気にせずより自由度の高い飛行を楽しみたい方にとっては、取得するメリットが非常に大きい資格です。
資格取得への道のりは決して簡単ではありません。
この記事を参考に、あなたに合った方法で計画的に一歩ずつ進めていけば、きっと目標を達成できるはずです。
あなたが「まず」やるべきこと:技能証明申請者番号の取得!
「よし、ドローン国家資格に挑戦してみよう!」と心を決めたあなた。では、具体的なアクションとして、最初に何をすべきでしょうか?
それは、「技能証明申請者番号」を取得することです。
この10桁の番号がなければ、
- ドローンスクールに入校手続きができない
- 国の学科試験や実地試験に申し込めない
- そもそも資格取得プロセスが始まらない
のです。
つまり、スクールに通うと決めた人も、独学で進めると決めた人も、まずこの番号を取得することが、全てのスタートになります。
取得手続きは、国土交通省のオンラインシステム「DIPS 2.0」で行います。
少し手順が必要ですが、この記事の「【重要】技能証明申請者番号の取得方法【DIPS 2.0】」セクションで詳しく解説しています。
ぜひ、そちらをもう一度読み返しながら、まずはこの番号を手に入れてください!
技能証明申請者番号を取得できれば、あなたはもう国家資格取得へのスタートラインに立ったも同然です。
次に、改めて「スクールに通うか、独学で挑戦するか」をじっくり考え、自分に合った道を選び、自信を持って進んでいきましょう。
もし、スクールに通うか独学か迷っているなら、いくつかのドローンスクールの無料説明会に参加したり、資料請求をしたりして、直接情報を集めてみることをお勧めします。
具体的な講習内容や費用、雰囲気などを知ることで、より納得のいく決断ができるはずです。
ドローン国家資格は、あなたの可能性を大きく広げ、未来の空を自由に駆け巡るための、力強い翼となるはずです。
この記事が、その翼を手に入れるための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
あなたのドローンライフが、国家資格取得によってさらに安全で、最高に可能性の満ちたものになることを心から応援しています!
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